2chの怖い話

卵の中

432 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:2001/06/08(金) 14:57
知り合いの、警察関係者に聞いた話です。
去年、この近くであったバラバラ殺人事件、覚えてますか?
若い女性の部屋で、男のバラバラ死体がみつかったってやつ。その話です。
ああ、別にスプラッタな話しようってわけじゃありません。状況はそうですけど(笑)。
その女性、仮に英子さんとしておきます、と、男の人は、一樹さんということで話進めますね。
2人はそれぞれの母親が幼なじみだったので、やっぱり幼なじみってことになりますかね。
小中高と学校が同じで、高校1年の時、一樹さんの友人の坂木さんと彼女がつきあいはじめました。
そうして、3人そろって同じ大学に進学して半年目に、坂木さんが亡くなりました。
デート中に、ダムに落ちたんです。
2人きりの時で、落ちた目撃者もいなかったんですが、それは結局事故として扱われました。
英子さんが、ショックでかなり精神的にやられてしまって、事情聴取とかできなかったせいもあったようですけど。
彼女は家から1歩も出なくなって、大学も退学。
風呂とかトイレとか食事とか、最低限の日常生活に支障はないけど、会話は成り立たないし、無理に何かさせようとすると大声をあげて暴れ出したりする。
父親は病院にかかることを許さず、それでいて英子さんのいる2階へは近づこうとしない。
出歩かないせいか太って体格の良くなっていく英子さんに母親の手だけでは負えない時が出てきて、一樹さんが世話を手伝うようになったんです。

433 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:2001/06/08(金) 14:59
英子さんは、以前から手先が器用で細かい手芸を得意としていたそうで、家に閉じこもるようになってからは、いつも卵細工をつくっていたそうです。
卵に穴をあけて中身を抜いてよく洗って、細かい布きれをボンドで張り付ける。それに紐をつけて、カーテンレールに吊す。
カーテンが閉められなくなるので、それをお母さんが毎日、部屋の天井に移して画鋲で留める。
部屋の天井が、いろんな柄の卵に埋め尽くされていきました。
そんなある日、お母さんは英子さんの妊娠に気づきました
そして、一樹さんのお母さんに真っ先に相談しました。
お母さんから話を聞いた一樹さんは、家を飛び出して友人の家を泊まり歩くようになりました。
英子さんを妊娠させたのは、一樹さんだったんです。
ある日、友人の1人がたびたび泊まりに来る一樹さんからその話を聞き出しました。
彼は、その話をしてすぐ、やっぱりちゃんと責任をとらなくてはいけない、けじめをつける、と言い置いて友人宅を出て行きました。
けれど、それが、生きている彼を見た最後の証言となったのです。
翌日、彼は英子さんの部屋で、バラバラにされてみつかりました。
みつけたのは、英子さんのお母さんでした。はじめ、それが何かわからなかったそうです。
部屋の隅では、英子さんが眠っていました。
そして、部屋中に、天井にぶら下げていたはずの卵の殻が落ちていたんです。
ひどい臭いがしていたそうです。けれど、英子さんはすやすやと眠っていたし、臭いの元も見あたらなかった。
お母さんは、英子さんに女性の毎月の行事が始まったためだろうと見当をつけました。血の臭いに似ていたからです。
妊娠じゃなかったんだとほっとして、とりあえず空気を入れ替えようと思っても、床には一面、割れて崩れた丸い殻。布にくるまれた何百もの卵。

434 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:2001/06/08(金) 15:00
お母さんは窓への道をつくろうと足で卵をよけようとして、その異様な重さに驚きました。
動かしたひょうしに強くなった異臭。その重さの妙な感じ。
恐る恐るしゃがみこんで近くのそれらを観察して、彼女は布切れの間からのぞく赤黒いモノに気づきました。
昔、大怪我をした時に見た開いた傷口そっくりの色。
お母さんは悲鳴を上げて、でも、お父さんは1階にいたけれど、声もかけてきませんでした。
お母さんは気持ち悪いのを我慢して足で重たい卵をよけて英子さんのところまで行き、無理矢理起こして部屋から連れ出しました。
英子さんは嫌がって卵を踏みつぶしたりしましたが、火事場の馬鹿力が作用したのか、小柄なお母さんが英子さんを部屋から引きずり出し、1階へ下ろしました
英子さんの姿に、お父さんはそっぽを向いて寝室に引っ込んでしまいました。
お母さんは1人でやっとのこと英子さんを居間に落ち着かせ、それから、警察に電話をかけました。
もちろん、お母さんは卵の中身が何かわかっていませんでした。けれど、近所の人が蛇が出たと行って110番しておまわりさんを呼んだことがあったので、それよりは重大時だと思ってかけたのだそうです。
やってきたおまわりさんは、英子さんに踏みつぶされた卵の中に、人間の目玉をみつけました。そこから、大騒ぎになったのです。
もうおわかりだと思いますが、卵の中身は一樹さんでした。
彼が、何百、千に近いくらい細かくバラバラにされて、卵の殻の中に納められていたのです。
DNA鑑定で、彼だと確認されました。遺体の多くに、生体反応が認められました。
彼は、生きたままバラバラにされたのです。しかも、刃物を使われた痕跡は見あたらない。引きちぎられ、折られ粉々にされていたんです。

435 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:2001/06/08(金) 15:00
そのバラバラのかけらが、ご丁寧にも卵の殻の中に納められ、布切れで飾られていたんです。
英子さんからはなんの証言も得られませんでした。ご両親もなんの物音も聞いていませんでした。
結局、英子さんが無理矢理妊娠させられたことを恨んで一樹さんを殺したのだろうということになりました。
けれど、不可解な点が多くあります。警察も未だその謎を解いていません。というより、解く気もありません。
卵の殻にあけられた穴より大きな骨片が、どうやって中に納められたのか。
どれも穴を布でふさがれていたのに、前日の晩に彼が目撃されている。たった一晩の作業とはとても思えないこと。
そして、粉々に引き裂かれた現場が、どこにもみつからなかったこと。
何より、道具なしに人力で人を引き裂くことができるのか。それも粉々に。できるわけがない。
英子さんは、今は精神病院にいるそうです。
おなかの子供がその後どうなったのかは聞いていません。

一樹さんが何にどのようにして殺され、いかなる方法で卵の中に入れられたのか。
解答はありません。


見える彼女

4年くらい前になるかな。
親の世話になるのが何となく嫌で、大阪で安いアパートを借りて住んでた。
この頃は霊なんて全く信じてなかったし、怖いとも思っていなかった。

大阪で初めて付き合った彼女の家が、お祓いしてくれるようなところで、その頃から霊が見えるようになったらしい。
梅田で彼女とデート中の時、彼女が奥の席の方にいる男を見ていた。

俺「知り合い?」
彼女「見えるの?」
俺「は?」

男の方を見ると、立ち上がってこちらに向ってきた。
表情はよくわからんかった。

彼女「見ちゃダメ!」
俺「なんで?」

その男は俺を通り抜けて壁に消えていった。

俺「さっきのって幽霊?」
彼女「そうよ、今日帰りにうちの家よっていこうね」
俺「なんで?」
彼女「お祓いしないとね」

と言って彼女が笑ってた。

その日の帰りに彼女の家に行ってお祓いしてもらった。
おばさん曰く、彼女と一緒にいることで霊に対する感度があがっているのではないか?との事だった。

それから結構霊体験をするようになったのだが、これはその一つです。
電車に乗ってる時の事なのですが、ヤンキーみたいなのが目の前に座っていた。

俺「ね?あれも霊?」
彼女「うん、あんま見てるとまたとりつかれるよ」

彼の足首に手が憑いていたのである。
彼女は笑っていたが、俺は取り合えず見ないように心掛けていた。

そのヤンキー君とたまたま降りる駅が同じだった。

俺「ちょっと教えてくる」
彼女「やめときなって!」
俺「大丈夫、大丈夫~」

彼女が止めたのだが、たぶん俺は霊が見えるようになった事に浮かれていたらしい。

俺「おい、ちょ、待って!」
ヤンキー「は?」
俺「君、足に手が憑いてるよ」
ヤンキー「はぁ!?」
俺「いや、だから足に手が憑いてるって!」
ヤンキー「馬鹿じゃねーの?アホちゃうか!」

何も言えなかった。
そりゃあそうだ。
彼には見えてないのだから。

彼女「だからやめとけっていったのに」

と言って彼女はまた笑ってた。

俺「あの人って、どうなるの?」
彼女「たぶん、いつか階段から落ちるかするんじゃない?」

真顔の彼女が少し怖かった。


電話怖い

ちょっと実体験、書いてみるわ。
なんか書いたら、余計自分で怖くなりそうなんだけど。

俺一人暮らししてるんだけどさ。1Kの狭い部屋。
ちょっと前に家の電話機が壊れて、代わりに留守電付きの安い電話機買ったのよ。
まぁ携帯あるから滅多に使わないんだけど、なんとなくさ。
家の電話番号、親にしか教えてないからハッキリ言っていらないんだけどね。

買って、何日かした夜のことなんだけど。深夜ね。1時くらいかな。
いきなり電話が鳴ったのよ。ビビッタね。
何か親から急用か?電話は携帯にしろって言ってるのに、とか思いながら、
受話器取ったんだ。
そしたら、なんか低い唸り声みたいなのが聞こえてきた訳よ。
ブーーーーンだかムーーーーンだか。
なんだ悪戯か、と思って、速攻切って寝たんだ。

それからまた何日かして、また夜ね。寝てた時、電話が鳴ったんだ。
それが、鳴った音がおかしくてさ。普通、プルルルル、って鳴るんだけど
ちょっと低めの音でヅーーーーーーって鳴ったのよ。
これもまたビビッタけど、所詮安物、なんだ、もう壊れたかと思って、
取り合えず出てみようかと布団から起きたら、丁度音が止んだのよね。
それが、まるで誰か出たみたいな感じで止んでさ。
そしたら、ほら、あの状態なんて言うのだっけ。受話器置いたままでも、話したりできる状態。
誰か出た訳じゃないのに、それになったみたいでさ。
また電話から唸り声みたいのが聞こえてきた訳よ。ブーーーーーーっと。
うぉ、この電話機ほんとにイカレタか、と思って、でもなんか怖いから、
コンセント引っこ抜いて、電話線も引っこ抜いて、そのままにして寝たわけ。

んで翌日。
朝、何気なく電話機見てみたら、なんか留守電用のテープが進んでるんだよ。
この電話買ってから、一度も留守電モードにした覚えないのにさ。
もちろん、再生する度胸なんて無し。そうだろ?無理だって。
こいつもうヤバイわ、と思って、すぐに捨てることにしたんだ。
買ってきた時に入ってた箱に電話機入れて、蓋してガムテープで止めて、って瞬間だった。

電話が鳴ったんだ。

普通の音で。プルルルルルってさ。

そんときは、さすがに声出なかったわ。俺、箱放り出して、心底震えたわ。

この呼び出し音が鳴り止んで、何か声でも聞こえてきたら・・・とか想像しちゃってさ。
電話が鳴ってるまま、急いでその箱抱えて、アパートのゴミ捨て場に走ったよ。
資源ゴミとか、もう考えてられなかったね。
燃えるゴミとしてそこに捨てて、すぐ逃げた。翌日見たら、もう無くなってた。
頼むから、無事に燃えててくれ、と思うわ。

それからは、もう平和。今度は留守電なしの電話機買った。今のとこ正常。

あれ、本当にただ壊れてただけなのかな。
まぁ、もうどうでも良いんだけどね。


逃走

うち、おばあちゃんが霊能者(?)みたいな人で、全員なんらかの霊現象は体験してるんですが
その中でこれは結構洒落にならんてのを書き込みしてみようかと

うちの母方の姉(叔母)からの話なのですが
叔母の弟さんが離婚しているんです
で、そのもと奥さんがある日林だかで死体で発見されたそうで。死後1ヵ月は経っており、夏だった事もあって既に白骨化。警察では自殺として処理されたそうです。
それから、奇妙なことが。叔母は九十九里の田舎の辺りに住んでいて、私も家族で車で行った事があるのですが慣れないと道に迷ってしまう様な所に住んでるんですが
しかし叔母はもう住み慣れている筈なのに、買い物に行った帰りなどどうしても迷ってしまう。
途中で修正して家に帰れるのですが、「おかしいな」と思いつつも然程気にしてなかったそうな

そんなある日、祖母を一緒に乗せて車を走らせていると、例の如く道に迷ってしまったそうで
いつもの様に途中で元の道に戻れるだろうと軽く構えていたら、どんどん家の方向から外れてしまい、ついにある場所に辿り着いてしまった。
そのある場所とは叔母の弟の元奥さんの死体が発見された林の前。
やだなあ、と思っていると、その死んだ奥さんの霊が祖母の中に入り込んできたんだそうです。(どんな状態なのかは見たことないので不明)
そして、そのお嫁さんが自分の死について語ったのだそうです。

奥さんは離婚した後、ある男性と付き合っていたのですが、その男性が別の女性と交際していることが発覚。
その件で、その男性と、共通の友人と3人でファミレスで話し合いを行い、その後友人とは別れ、浮気相手の別の女性と落ち合ったんだそう
そして、二人の指示に従い、奥さんの運転で例の林に行った。到着すると言われるがまま林の奥まで連れていかれ、そこで酷い暴行を受け殺されてしまったのだと。
悔しい、悔しい。と泣いていたそうです。

証拠も何もないですし、こんなことで警察に行っても相手にしてもらえないでしょうから、何もなくここで終わりなんですが…
そこで叔母がふと思い出したのが、林の中で発見されたにも関わらず、その奥さんの車は何故か林から離れた店の駐車場で発見されたこと(誰が運転してきたのか)
そして、その奥さんが行方不明になる前日に叔母のところへ「車を貸して欲しい」と頼んできたのだそう

祖母は「何よりも人間が怖い」といいました。


立ち入り禁止

釣り好きの知り合いに聞いた話。

AとBの男二人が、とある深い山間に川釣りに出かけた。
全く知らない土地で多少不安はあったものの陽気につられてしまい、
つい山の奥まで舗装されていない道路を沢沿いに車を走らせる。
釣れそうなポイントはないかと探していると、道沿いに少し雑草の茂った広場があり、
林に囲まれた沢に通じる小道への入り口が見えた。
まだ先に道は通じているものの長時間の運転だった為、もうここしかないな、と車を降りてみる。
と、その小道の入り口に木製の古びた看板に、「立入禁止」と筆書きしてある。
つまり穴場ってことだな、と勝手な解釈をする二人。
気にせず緩やかな下り坂を数十メートル進むと、上流から大きな岩が連なる沢へとたどり着いた。
ここなら良さそうだ、と釣りの準備を始める二人。
その場所からは、林の隣接した上流の景色が数キロにわたって眺められ、
青い空と白い雲の下、木々の緑と川のせせらぎが堪能できた。
沢沿いの小道もそれに沿って続いていたので、
仮にその場所で釣れなかったら、いつでもポイント移動しようと二人は川に糸をつるす。
熱くもなく寒くもない、紅葉の垣間見える山間での午前11時ごろの魚釣り。
あまりの陽気と早起きしての長時間の運転の為か、
Aはついうとうとし始め、この景色を見れただけで十分という気になってきた。
二人の竿には何もかからない。
一時間位たっただろうか、Bがポイントを上流へ変えてみると告げと移動した。
黒いジャンバーのBの背を生返事で送りつつ、多少強めの日差しを感じ眠気を覚ますA。
あまり奥まで行かないよう言うべきだったかなと、多少後悔しつつもぽかぽかとした暖かさには勝てず
帽子を目深にかぶり直して、後ろの岩に背を持たせる。
川の流れる音が心地よい・・・

何かが、ピカッと光った。
目を覚ますA。
どのくらい時間がたったのだろうか、竿に引きはなかったようだ。
うつろな目で上流に見るもBの姿は確認できない。
岩陰のどこかにいるのかな思いと竿のえさを付け替えていると、
何やら上流数キロ先の小道から、黒い服装の人物が手を振りながら歩を進めてくる姿に気付いた。
黒ジャンバー、Bか、何だろ?とBらしき人物に手を振り返してみる、あまり視力の良くないA。
それにしてもずいぶん奥まで行ったもんだと多少呆れて見ていると、まだ手を振っている。
こちらからBが見えてるのだから、当然Bもこちらが見えて手を振ってるはずなのに・・・
何かあったのか、大物でも釣れたのか・・・?
聞こえるかどうかは別にして、どうした~~~!?とAは大声を上げてみる。
木霊する訳でもない声は川のせせらぎの音にかき消されたらしく、
Bは腕を振り回すといってもよい位、手を振り続けているように見える。
そして、その腕が時折チカチカ光っている。おそらくBの付けてる腕時計が、
日光で反射しているのだろう・・・さっきはそれで自分は起きたのかな?
しばらくそのまま様子を見ていたAだが、少し妙なことに気付いた。
手を振り回す動きの速度に比べて、その歩みが余りに遅すぎる。
急ぎであれば小走りくらいするはずが、そのようには見えない。
よく見ると右足を引きずっているようにも見える・・・
いかん、Bの奴、怪我してたんだ!
自分の鈍感さに嫌気が指しつつ釣り場を離れBの元へと急ごうとするA。
川沿いの岩場から小道までたどり着き駆け寄っていこうとした瞬間、Aは我が目を疑った。

目に自信のないAにも確認できる500m位先の岩場に、釣り糸を下げているBがいた。
目を凝らして見る。間違いない、明らかにBだ。
今までAのいた場所からは、単にBの姿が岩陰になって見えなかっただけだったのだ・・・
とりあえず、良かった・・・と安堵するも
では、1km程先で今も手を振り続けている人物は誰なのか・・・?

多少不気味さを感じつつも、足を引きずってるのだから確認しなければ、と思い直すA。
人の心配もよそに釣りに夢中になっているBを憎らしく思いつつ、
Bの方がその人物に近い為、Bに対しておーい!を声をかけるA。
その人物と同じように手を振りながら幾度か大声をあげていると、やっとBが気付いてくれた。
どうした?というような素振りを見せるBに対し、
その腕を振り回す人物の方を何度も大げさな素振りで指し示すA。
きょとんとした表情を浮かべたようなBがどうにかその人物の姿に気付き、
しばらく確認していたのだが・・・

突然、驚いたような素振りを見せたBが、岩場から足を滑らせた!
何か慌てた様子に見えるが、Aからは何が起こったのかわからない・・・
滑った時腰を強く打ったらしいが、痛がりつつも大慌てで竿と荷物をまとめようとするB。
理解できないながらも手を振る人物よりBの事が気になりだし、小道をやっと上流に歩み始めるA。
その人物の姿も徐々に大きく見えつつあるが、視力の悪いAにはいまだ全貌は確認できない。
Bは何やら言葉にならない言葉を叫びつつ、足の悪い岩場からほうほうの態で小道へとたどり着いた。
A、B,腕を振る人物、の三人がほぼ一直線500m位の中に等間隔でいる形・・・
Bは息を切らせつつ、一度だけその人物の方を振り返るとあらん限りの力でAの元へと走り寄って来た。
何なんだ、どうした!?とAも訳がわからず歩み寄りBの荷物を受け取ろうとするが、
いいから、急げ、急げ!!とやっと理解できるような言葉を振り絞るB。
BがAの右腕を引っ張りつつ車の方へと引き返そうとするも、その人物の姿から目の離せないA。
いいから、いいから、と一度渡した荷物を取り上げ、結局動かないAを諦め走り去るB。
少しずつAとその人物の距離が近まる、一体何なんだ?、目を凝らして見る・・・

・・・やっと、分かった・・・・・

残バラ髪の頭から血を流した鎧を着た武者姿の男が、
狂ったように刀を振り回しつつ足を引きずりながら、
必死の形相で何やら叫び近づいて来ていたのだった・・・

あの光は、刀に反射したのか・・・?
と、思った瞬間やっと我に返り全力疾走で小道を引き返すA。心臓が痛いようだが気にしてられない。
自分の釣り道具も沢にそのまま、何とか車にたどり着き
車中で震えてAを待つBと共にその場を離れる事ができた。
帰りの山道もなお、長い・・・ 放心状態の二人、無言の車中。
途中、地元の農家の人らしい老人が歩いていたのでAはとっさに車を降り、尋ねた。

すみません!上流の広場あたりで・・・

・・・おぉ、あそこか、立入禁止の看板立っとったろうが?

・・・・・・・・・・・・


  • PR

  • アマゾン ホラーランキング

    Powered by fun9.net
  •  

    2024年11月
    « 4月    
     123
    45678910
    11121314151617
    18192021222324
    252627282930  
  • 最近のコメント

  • Copyright © 1996-2010 2chの怖い話. All rights reserved.
    Jarrah theme by Templates Next | Powered by WordPress