2chの怖い話

噂のマンション

私が学生だった頃のある日、AはAの友達らと、その頃噂になっていたとあるマンションの自殺が起きた一室に行く計画を立てていました。

そのマンションはAや私の家から近く、自殺 が起こったのは確かな情報でした。
しかも、自殺した住人の部屋の中は当時のままという噂がありました。

Aが立てた計画の内容は、Aを含めた3人でその部屋に行き、自殺した住人の私物を持ち出すという計画でした。
Aは普段からその様な事が好きで、私は(いつもの事だ)と思い止めはしませんでした。今思えばあの頃本当に止めれば良かったと思っています。

さて、その計画の話を聞いてから数日後、私は学校にAが来ていなかったのに気付き、その計画を一緒に考えていたAの友達(B)に話を聞きました。
Bが言うには、Aが私に計画を話した日にその計画をみんなで実行していたらしく、その計画の結末は、暗い顔をして何も教えてくれませんでした。

しかしAは私と親しい仲で、その日の夜心配で寝れませんでした。
気になった私はそのマンションに行く事にしました。

行く途中、何度も恐怖感や吐き気に襲われ、来た道を返そうかと何度も考えました。
しかしAを思うと帰る事はできず、気付けば結局一階のエントランスホールに立っていました。

掲示板には二週間前の自殺の件のチラシが貼ってありました。..ん?違う!

よく見ると日付は三日前で、A達が計画を実行した日でした。
私はまたしてもとてつもない恐怖感と不安に襲われました。

内容は飛び降り自殺、死体の状態がひどく、誰かまではまだ特定できていない様でした。
その時私はふと思い出しました。Bの暗い顔を..

考えたくはなかったけど、体を押しつぶす様な不安な気持ちが私を襲いました。

私の中の怖い気持ちを抑えつけ、自殺があった例の一室に向かいました。ドアの前に着いて、深呼吸をしたあとドアノブに手をかけました。

[ガチャガチャ]

開かない。鍵が閉まっていたのです。

今思えば、事件があった部屋の鍵が開いているはずがない。だったらAも入れなかったのではないだろうか、何だかほっとした気持ちで階段に向かっていると

[カチッ]

..鍵の開く音がしました。

…え?警察か捜査員かな?

そんな事を考えながらドアに戻り、扉を開けました。しかし玄関には誰もいなく、人の気配すらしませんでした。

(誰かいるんですか?)

そう言いながら私は奥へと進みました。しかし誰も見あたらなく、目についたのはリビングに落ちていたAの生徒手帳でした。

..嘘でしょ?

生徒手帳を傍観しているとベランダで何かが動いた気がしました。私は急いでベランダに出ましたが、誰もいませんでした。

ふと下を見てみると、Aがこちらを見上げて立っていました。
私はAを数回呼びましたが、Aはただこちらを見ているだけでした。
私はふざけているのだと思い急いで下に降りました。しかしその場にAはいませんでした。

どこかに隠れているのだろうか、私がどれだけ心配したかも知らずに。
私はその事に怒りを感じ、帰る事にしました。一気に安心した事で帰ってすぐ寝る事ができました。

しかしその翌日、担任の口から信じられない言葉が出ました。..Aの飛び降り自殺 という話です。
私はショックで体調を崩し学校を早退しました。

自分の部屋につくと、今日渡そうと朝カバンに入れたはずのAの生徒手帳が机の上にありました。
あれ? 確かに入れたはずなのに。そう思いながら生徒手帳を開くと、血で(助けて)と書いてありました。

私はこの事は誰にも言いませんでした。

結局Aが自殺 したのか、誰かに殺されたのかは未だにわかりませんが、あの一室が関わっている事は確かだと思います。
しかしあのマンションはもう取り壊されたので、全てが謎に包まれたままです。


ビニール袋

山口県某市、国道2号線沿いの植え込みの低い木の枝にコンビニやスーパーのビニール袋が結んである。

この袋は誰が何の目的で結び付けているのかは解らないが、袋が開いた状態で片側の持ち手部分を結び付けており、丁度吹き流しが風になびく様子を想像して頂きたい。しかも交通量が多い車道側に結んであるのは危険を省みずこの行為に及んでいるのだろう。

此だけなら「謎のビニール紐」の類で終わりだが、少しタチが悪い噂もある。それは以下の様な話しだ。

その袋には血液の様なものが付着している。結んであった袋が移動している。車を運転中、袋に気を取られて事故りそうになった。あるいは事故にあった等。

実際ここの現場付近は重大死亡事故が何度も起きており、地元の警察署や自治体が交通安全祈願の観音様(かなり巨大な)を寄贈している位だ。

つい先日、友人がこの道路で事故りあばら骨を骨折、肺に突き刺さるという大怪我をした。幸い一命はとりとめたが。

事故前後のことは全く記憶に無い状態で関係が有るかは不明。


てるてる坊主

昔、今の嫁と面白い事が起きるのが目当てで肝試し(というより、見るからに出そうな古い屋敷に面白半分で突撃)に行った時の話。

その古い屋敷は山を登っていくとある小さな祠に行く途中にある。
見た目は汚くて酷いものだが、しっかりしていて古くて汚いのに破損は無し。昔、塞がれてしまったのか入口はない(例えるならバカでかい箱)。

ただ一カ所、隠し扉の様に壁の板が外れる所がある(実は私だけは二回目で入れる所は前に発見していた)。
その傍には、不思議としか言えない意味不明な小さな木の板が墓の様に刺さっている。

話は以前来た過去に戻りますが、以前ここに来た時、この場所から入りましたが、こんなものはなかった。
屋敷内に入ってみましたが、とにかく忍者屋敷の様に狭い通路に入り組んだ造り。

色々と進んでみましたが、必ず行き止まり。むしろここには部屋なんてなく通路だけなのか?と思う程でした。
あちこちにお札が貼ってあり、面白そうだから再び突撃に女と来た訳です。

話は現在に戻ります。

その墓の様な板には てるてる坊主の絵が書いてあり、何故か足首から先の足まで書いてあり、妙な違和感………むしろ恐怖でしょうか。
やけに近寄りたくなくなり

『なんか怖いな、もうやめとこか』

女に目をやるといるはずの女がいない。
いや、今来た登山かと言う程の道の悪い参道を猛ダッシュしている。

それを見た瞬間、当然めちゃくちゃ嫌な予感がし、先にある祠の方を見ると、
てるてる坊主みたいな野郎が歩いてやがる。

正直、今までは色々心霊スポットに行って暴れてみたりしましたが、何もなく……もし何か出ようがシバいてやりゃいい。
って考えの輩でしたが、あれはとにかく見た瞬間、夏なのに身体が凍りついたかの様に冷たくなり、にも関わらず汗が噴き出し

『ヤバい、絶対ヤバい』
と思いました。

一瞬固まっていると、明らかにおかしい事に気づきました。
参道の途中とは言え、参道から10m程離れた位置にある屋敷にいる私ではなく、そいつはヨタヨタ走る女をガン見。さらなる恐怖を感じた私はすぐ女を追いかけました。

とにかく恐怖でいっぱいでしたが、追われる側。後ろが気になって仕方ありません。
走りながら後ろを見ると、てるてる坊主のような可愛い奴ではなく、頭はミイラの様に包帯。身体はボロボロの布キレ。手はあるのかないのか分からないが確認できない。

問題は目と口の穴。目は見開き、口は明らかに笑っている。おかしいぐらいニヤケていた。
もう異常だった。それを見た瞬間、心臓が破裂しそうな程バクバクと脈打ち、凄まじい恐怖が襲った。

焦れば焦る程、もたつく足。見事にこけた。下り坂の為、起き上がれない程の見事な怪我だ。
絶望に近い気持ちの中、そいつが俺を追い越す。まるで眼中にないかの様に。

その時、気づいたが、そいつ………間違いなく歩いてるんだ。どこから見ても間違いなく歩いている様にしか見えない。
なのに、走ってる俺と女に追いつきそうな速さ。どういう現象なのか、さっぱりだったが、やはり恐怖が襲うばかり。

あと少しで女が追いつかれそうな時、一番下にある鳥居の様な物をくぐる瞬間そいつは消えた。

とにかく何事もなく今は平和に過ごせている。唯一、何かあるとしたら、派手にこけた時、石が目に刺さり右目が失明した事ぐらい。
とにかく何よりも大切な妻に何もなく、今では何よりも大切な存在となった子供にも恵まれ、幸せに暮らせている事を本当に良かったと思う。

特にオチもなく、くだらない話ですみませんが、初めて恐怖を知った実話です。
皆様も心霊スポットには気をつけて下さい。何よりも大切な存在がいるのなら、こんな馬鹿はしないで下さい。

後日わかった事ですが、その祠は神社でも寺でもなく、大昔の重罪人の供養塔らしいです。


第2の秘密基地

ガキの頃に親父の田舎で起こった話なぞひとつ書き込ませてもらいます。
長文になるのでご勘弁。

自分の親父の実家はよく言えば自然に囲まれた農村で、悪く言えばド田舎。
マムシは出るは、見たこと無いが熊が出るはで、夏休みに遊びに行く時は色んな意味で自然ってものを教えてもらった。

今から話すのは自分が小学校3年の夏休みの出来事。

自分はお盆の時期に祖父母の家へ家族で1週間程過ごしに行った。
自分は年上の従兄弟(年齢順にA、Bにします)2人と朝から日が暮れるまで遊びまわり、帰る日が近づく頃には真っ黒に日焼けするぐらい遊びまくった。

そして家に帰る前日になると、死ぬ程遊びまくったはずなのにまだまだ遊び足りない自分は、AとBに帰る前にもっと楽しいところは無いかと話しかけた。
そしてAの提案で第2の秘密基地と言うところに行くことになった。

第2の秘密基地と言う所は山に少し入ったところにある宗教団体が建てたらしい建物で、敷地を囲む金網があるが、入口の扉の鎖が緩んでいて、子供なら入れる状態だった。

人気が無く荒れ放題で、ボロボロの金網に囲まれた敷地内は雑草に覆われており、駐車場や通路はアスファルト舗装されているが殆ど落ち葉で路面は見えない。
平屋コンクリ造りの建物は所々白い塗装が剥げ落ちていて、ドアや窓は雨戸で締め切られていて、多分一つ一つに南京錠がかかっていた。

A達が出入りしている建物入口は倒木で戸板が割れている裏口で、A達の後について入ってみると中は直ぐに小さな集会場のような部屋になっていて、山形に取り付けられた天窓があり、そこから入る明かりで明るかった。

部屋には横長の祭壇とリアルチ○ポの形をしたご神体らしきものがあり、自分はアホな子供らしくそれを見てゲラゲラ笑っていた。

後はご神体を振り回す・投げる・石投げの的にする等罰当たりな事をしたり、建物内を探検したりと色々遊んだが、いい加減日も傾いてきて暗くなってきたので帰ろうって事になった。

入った時と一緒でAを先頭に建物から出た時、Aが突然「下向け! 顔をぜったい上げるな!」と怒鳴った。
え? と思ったが、言われるままAの足元を見ながら建物の敷地を抜けようとすると、途中で誰かにすれ違った。

そいつを一言で表現すると「青」。

自分はそいつの足しか見てないが、老人の裸足で色が不自然な青の濃淡だけで見えている。
昔は五百円札みたいだと思ったが、今なら千円札の野口英世があの色合いのママ立っている感じだった。

自分はそんな奴が近くに立っていると思ったら怖ろしくなってきて、出来るだけAやBにくっついて歩いた。

Aは「○○○さん助けて下さい」みたいな事を呪文のように繰り返し呟いている。
自分とBは半べそで兄貴にくっついている感じで、もうひたすら此所から出たいだけだった。

3人で早歩きになりながら、敷地の出入り口に向かうアスファルトの通路に出た。
自分は出口が近いと思ったら走り出したくなり、少し顔を上げたら後ろ姿のAに、「あと二人いる! 頭下げろ!」と怒鳴られた。

見ないで自分が顔を上げた事に気付いたAに驚いたが、Aの声の感じが何時もと全く違うのと言った内容にビビって直ぐ下を向いた。

暫く歩くと金網が揺すられる音がして、Aが出入り口の隙間から出ようとしているようだった。
見えるAの足が尋常じゃないぐらい震えている。

Aが外に出た後で、まだ敷地内で下を向いているBと自分に差し出す手も震えていたが、その理由は直ぐに判った。

確かに2人目はいた。

自分は足をチラッと見ただけだったが、さっきの老人の足とは違う若い女性の足で、くるぶし辺りが縦に数cm裂けている感じに見えたが、皮膚も裂けて見えている肉も青かった。

Aはまださっきの祈りみたいなのを続けている。
祈る声が時々うわずったりして精神的にきつそうだったが、年下の二人を連れている事もあって頑張っていたと思う。

自分とBはAにすがるような気持ちで、並んでAの後ろを並んでAの手を掴んで進むしかなかった。
山道を下りる時もAは祈りを繰り返しながら、時々自分たちに「あと一人いるはずだから下向いてろ」みたいなことを言っていた。

もうすぐ山道を抜ける所まで来た時、自分は安心感(と言うより安心したかったかも)から頭を少し上げて前を見たが、道の先に誰も立っていないことに本気で安心したが、やはり甘かった。

最後の一人は、進む先の路上から4m位の高さに時々ブレながら浮かんでいて、今じゃ見ないような結った髪型の着物を着た青い女が半笑いでこちらを凝視していました。
自分は怖さの余りAにしがみつき、Aは自分がそれを見たのが直ぐに判ったようで、自分を抱えるように歩いてくれた。

そして日が落ちた頃にやっと祖父の家についた。
出迎えた祖父は怪我でもしたのかと心配して聞いてきたが、Aがそれを見た事とちゃんとお祈りしながら帰ってきた事を話すと家中が大騒ぎになったのを覚えている。

祖父と親父は慌てて供え物を持って何処かに出かけ、後から来た伯父も親父達の後を追って出かけていった。
祖母や母、伯母は祖父の家に残ったが、伯母は大泣きでAに付きっきりだった。

自分とBは起こったことが良く判らなかった。
しかし、Aが夜になると熱を出し始め、Aが死んじゃうんじゃないかと心配になって横で泣いていたが、祖母に他の部屋に移されて寝かされた。

次の朝、祖父母の家から全員で少し山を登った所にある墓に手を合わせに行くことになった。
熱の下がってきたAも伯父に背負われていた。

誰の墓だか良く判らなかったが、墓は古く少し大きめの石を土台に据えた感じのものだったと覚えている。
自分の家系の氏神か何かかもしれないが、社とか無かったから只の墓かもしれない。

後は帰っただけなんでこの話は終わりです。

後日談としては、祖父の葬式の時に久しぶりにAにあって話をしましたが、その時の話をすると

A「オレが彼奴らにヤられたらイカレてお前ら殺してたから、気持ちで負けん様に必死だったよ。お前は分家だから取り憑かれないけど、Bが見てたらやばかったかもな」

みたいなことを言っていました。
うちの家系って祟られてんのか? と思って少し怖かったかな。


前の隣人

これは去年の8月の話しです。

俺には4歳年上の、24歳の彼女がいます。
俺が1人暮らしをしているという事もあって、一昨年の冬頃から同棲を始めました。

それから去年の6月に、俺の仕事の事情で埼玉に引っ越す事になりました。
部屋は2LDKで何不自由なく2人で生活をしていました。

8月に入り、彼女が急に「背中が重くて吐き気がする」と言いました。
俺は霊感の強い方ですが、彼女の周りにはなにも見えませんでした。

そしてその日の夜、俺が次の日の仕事が朝早かったので、先に寝ていました。
彼女はしばらくゲームなどをしていたみたいです。

それからしばらくして、彼女もベッドに上がってきました。
彼女は壁側を向いて、俺と背中を合わせるようにして寝たそうです。

次の日の朝俺は仕事だったので、彼女を起こさず仕事に向かいました。

昼頃、職場で携帯を開くと、彼女からなんと20件の着信履歴、10件のメールが来ていました。

「なんだこいつ、気持ちわる」

と口に出しながらも電話をかけ直しました。

俺「もしぃ? おまえしつけぇよ、仕事中に電話かけてきたって出れねぇよ」

彼女「まぁくん助けてよ!」

俺「は? 何が? まだ背中痛いの?」

彼女「ってかさ、ウチ等の隣の部屋って、…誰か住んでる?」

俺「…俺、お隣りさん見たことないわ。なんで?」

彼女「ねぇ、引っ越そう?」

俺「はぁ? わけわからん! とりあえず仕事終わったらすぐかけるから!」

と言って電話をきり、仕事に戻りました。

そして仕事が終わって、電話をかけようとしたら圏外だったので、鬼ダッシュで帰宅しました。

家に着くと彼女は夕飯を作ってくれていました。

メシを食いながら、彼女に何があったのかを聞きました。

すると、

昨日の夜、眠くなってきた彼女は、ベッドに上がり壁側を向いて寝たそうです。

しかしなかなか眠れず、彼女がふと目を開けると、向いていた壁から、上半身だけを乗り出した裸の女性がこちらを見ていたそうです。

目を合わせないようにしていても、目を背く事ができなかったそうです。

いい年した女が泣いてすがってきました。
彼女は昔からよくストーカーや※漢の被害にあっていたので、1人でいるのがかなり苦手だそうです。

それを聞いて俺は次の日休みをもらい、彼女が寝るまで起きてる事にしました。

彼女は疲れていたので、ベッドに上がりしばらくすると寝てしまいました。
が、今度は逆に俺がなかなか眠れず、しばらくぼぉーっとしていると、

隣の部屋? から

「ピチャ、ピチャ、ピチャ、ズルッ」

と、変な音が聞こえてきました。

いくら霊感が強くても、奇妙な事があったら俺もそりゃビビります。

なんか変だと思い、寝ている彼女を起こしました。情けないけど怖かったんで笑。

寝起きでイライラしている彼女に小声で、

「なんか嫌な予感するから一緒に起きててよ!」

と言うと彼女はすぐに目を覚まし、一緒に壁側を向いて静かにしていました。

するとまた、

「ピチャ、ピチャ、ピチャ、ズルッ」

と聞こえてきました。

彼女も聞こえたらしく、小声で

「昨日もこういう音がしたから隣に誰か住んでるか気になったの!」

と言った直後、壁から人の吐息が聞こえてきました。

霊感はありますが、霊には慣れてないのでマジびびってました!

すると今度は2人して金縛りにあい、声が出ませんでした。

焦った俺は1回彼女の顔を見ると、彼女は壁の方から目を逸らさず、目を大きく開いていました。

そして彼女の目線を追うようにして壁を見ると、彼女の話してた通りのものが俺にも見えました。

本当に壁から上半身だけを乗り出して、こちらを見ている裸の女性を。

しかも何故かめちゃめちゃ睨まれてました。

気がつくと昼で、彼女は先に起きていました。

俺「なぁ、やべぇな、あれ…」

彼女「コクリ(うなずく)」

俺「ってかさ、俺久しぶりに夢見たの、なんかさ、俺、ピチャ、ピチャ、ズルッの音の原因わかった気がすんの」

彼女「あたしも!!」

「?!?!」

2人して同じ夢を見ました。

夢の中の視点が、壁から上半身だけを乗り出した女、つまりあの女が見ているものを夢で見たのです。

内容はこうです。

なぜか風呂場に立っていて、いきなり自分の髪の毛をひっぱるのです。

そして何十本も抜けた髪をビニール袋に包み、そのあと足と指の爪を歯で噛みちぎり、それもビニール袋に入れました。

そのあと歯磨き粉を付けずに歯ブラシで歯を磨き、磨き終わった歯ブラシを洗わずに同じビニール袋に入れたのです。

すると、誰かが帰ってきました。

何故か慌ててベランダに向かい、そこで夢は終わってしまいました。

俺と彼女はかなりビビって、大家さんに電話をし家に来てもらいました。
さっそく大家さんに昨日あった事を話すと、なにも知らないと言うのです。

納得のいかない俺は大家さんにお願いして、隣の部屋の鍵を貸してもらいました。
そして大家さんと一緒に隣の部屋を開けました。

部屋の中は全然普通でただの空っぽな部屋でした。
しかし、風呂場に入った瞬間、急に体が冷えました。

昨日見た夢の部屋と一緒だ。

俺は気になって風呂場を徹底的に探りました。
すると、天井にあるダクト? が少しだけ開いていたのです。

俺はビビりながらダクトを開け、中を覗きました。
中には、ビニール袋がありました。

なんか嫌な予感がしながら恐る恐る中を開けました。
その中身は夢で見たものとまるっきり同じでした。長い髪の毛、オレンジのマニキャアで塗られた爪、歯ブラシ。

俺と彼女の異変に気付いた大家さんは「どうしたの?」と言いたい様な顔をしていました。

俺はこのビニール袋を夢でも見た事を話しました。
そのビニール袋は大家さんが警察に届けてくれました。

それから2~3週間は特になにもなく、普通に暮らしていたのですが、ある日、彼女がまた背中が痛いと言うのです。

嫌な予感がしましたが気にせずその日は眠りにつきました。

次の日の夕方仕事から帰って、彼女にまた夢を見た事を話しました。

今回は彼女は見ていなかったようで、内容が、またこの日の夢も、あの女の視点の夢でした。

まず、空っぽの部屋の窓際で裸のままうつぶせになっていました。
しばらくすると顔を上げ、俺等の部屋の壁の裏側まではいずって行きました。

その途中、何回か「ピチャッ、ピチャッ」という音が聞こえました。
そして壁の前に着くとゆっくり立ち上がりました、この時「ズルッ」と言う音がしたのです。

すると壁に顔を近づけ、

「はぁ、はぁ」

と息を吐くのです。

そして壁に向かっていくと貫通し、そこには女を見てビビっている、布団にくるまった俺がいました。

ビビっている俺は気絶したのか、ぐったりしていました。

すると俺の部屋に入り、風呂場でいきなり自分の髪の毛をひっぱり、あのビニール袋の中身とまったく同じものを作り、ダクトの上に隠したあとベランダを摺り抜けて行く夢を見ました。

次の日、朝一で姉ちゃんにその事を話すと、わざわざ家まで来てくれました。

姉ちゃんは部屋に入ってすぐに口を開きました。

「これ生き霊じゃない?」

俺「?? え?」

姉「これ生き霊だよ絶対。前に隣に住んでた人、男でしょ?」

俺「わからんから大家さんに聞いてみる」

大家さんに連絡すると、確かに男でした。

姉「いるんだよこーゆうタチ悪い生き霊とか。あんた引っ越すしかないよ」

そー言われ、9月に引っ越しました。まぁ近所に引っ越しただけなんですが。


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