これは実体験の話なのですが、自分でもどうしてこんなことが起きたのか、正直分かりません。
ただ、これは長いお話になるのでお暇な方に読んでもらいたいです。
全ての始まりはきっとあの時からです。
高一の時、熱狂的な宗教家の先輩に無理矢理宗教に入れさせられたことが始まりでした。
私はその先輩が好きだったので、まぁ気晴らし程度に入信したんですよ。
その宗教団体はメディアでも取り上げられるくらい危ない集まりなんです。
当時は知らなかったんですが、今思えば強引に宗教に入れられてましたね。
まぁ一応本筋に関係ないですが、その宗教の手口を。
1.知り合い・友達などから『少し話したいんやけど』みたいなメールが来る
2.行ってみると知らない人が一緒にいたりする
3.実はその知らない人は幹部で、あれやこれやで宗教団体の素晴らしいところとかを聞かされる
4.もっと詳しく話したいからと言って、宗教団体の集会所みたいな場所に入れられる。そしたらあっという間に逃げ場はなく、強制入信みたいな。まぁ全国に支部があるみたいです
元々私には霊感が少なからずあって、気分が悪いとかそういうのは大体霊というより嫌なモノに触れられると発症していたんです。
それが治るわけでもなく、ただ毎日毎日お経唱えたり、馬鹿みたいに自分達の奉る神様を崇めてみたり、うんざりしてたんですよ。
まぁ先輩も元々ここに誘うために仲良くしてたみたいだし、その時点で好きとか消えたんだ。
それでしばらく行かない日々が続いて、結局先輩の卒業までうるさく『来なさい、来なさい』言われてたんだけどね。
そしたら卒業式の日、先輩に呼び出されたんだ。
『今のままじゃ、KIRA君のためにならないし、神様(名前は伏せます)の神罰が下るよ』
私もいい加減嫌気がさしてたから、
『神様なんて信じてないし、神罰でもなんでもやってみて欲しいね』
そしたら先輩むっちゃ怒って帰って、まぁそれから私が卒業するまで何も起きなかったから忘れてたの。
でも、今年から神罰は始まったみたいだ。
バイク運転してたら急に気分が悪くなって転倒、車で事故、中指の爪の破損、あっという間に傷だらけになったんだけど、全部身体に響くほどじゃなかったから気にしなかった。霊的な要因はあまり感じなかったし。
でも、ある夜、山道をバイクで走っていたらまた気分が悪くなって、また転倒するのが嫌だったから、バイクから降りてちょっとした駐車スペースで休憩していたんだ。
近くには自販機とその明かりで存在が確認出来たおんぼろのチャリ(放置されてたんだろうな)、そのチャリの三メートル手前にバイクを停めてジュース飲もうかなって思って財布を取り出した瞬間だった。
ガシャーン
凄い音がしたんで見たら落石だった。しかもおんぼろチャリに直撃だった。
落石する程地面はぬかるんでないし、地震だって起きてない。
急いでバイクに駆け寄って自販機の前までバイクをついて行ったら、
ガシャーン
さっきまでバイクがあった場所にも落石が。
いよいよ怖くなったんだけどバイクのエンジンが掛からない。
「もぅ、くそっ!」
なんて言ってたらポケットに携帯用の塩を持ってたのを思い出した(いつもは清めの塩として使ってますが)。
それをバイクと自分に振り掛けてみたら、どうにかバイクは始動。
フルスロットルで逃げようとアクセルを手前に引こうとしたら、
『シネバイイノニ』
はっきりと聞こえた。
どこか聞き覚えがある声だったんだけど、怖くなって逃げた。
家に帰って塩を散々振り掛けて、清酒を浴びるくらい呑んで、寝た。
それから今まで、ずっと誰かに見られてるんです。
誰かというより、何かが近い。存在があるだけで圧迫される感覚。
今はとりあえず部屋の四方に盛塩して凌いでるんですが、気を抜いたらまた命を狙われるかもって思うと怖いです。
最後になりました。ここまで読んでくれた方ありがとうございます。
だから最後にあの声の正体教えましょう、分かったんです。
あの声、それは先輩の生き霊の発する憎しみの念なんです。
中途半端な宗教信は持たない方が良いです、個々で弱くても団体になるとすごい力で圧迫されますから。