仲間と一緒に山に登った時だった
途中で激しい雷雨に見まわれて僕達は近くの山小屋へと避難した
とりあえず僕達は雨が、やむまで山小屋で時間を潰す事にした
そこで休憩をかねて作ってあったオニギリを食べる事にした
外では相変わらず雷が鳴り響き雨も降りしきっていた

オニギリを食べながら、みんなと談笑していた
上からポトリと滴が落ちてきたが雨かぁと思いながら気にしなかった
ロウソクの暗い灯りの中で雷鳴が鳴り辺りが一瞬明るくなった
仲間の一人から「お前のオニギリ赤飯かよぉ~」言われた
俺は「おかしぃなぁ…普通のオニギリの筈なのに…」
そう思いながらも食べていた

その時に大きな雷鳴が鳴り響き皆が驚き僕も後ろへ、のけぞった
ガツッ!
何かが僕の後頭部に当たった
何だろう? ……
「何か当たったよ」
皆も、こちらを振り向き僕も恐る恐る、後ろを振り向いた

それは人の足だった
「うわぁ~」
ロウソクの灯を向けてみた
そこには老婆が首を釣っている姿が浮かびあがった
それは行方不明に、なっていた老婆が首を吊って死んでいたのだった
そして赤飯は老婆の血が滴り落ちて出来たものだったのだ