皆さんは「天狗倒し」という怪現象をご存知でしょうか?
なんでも山で起こる怪現象で、木が倒れる音がするのに音を辿って行ってもなにも起こっていない、というようなものなのですが、この間怖い話を漁っていたところどうも山でだけ起こる怪現象ではないらしいのです。
その話によると、都会で起こる「天狗倒し」は近くで工事をしているわけでも無いのに、建物を建てる時にするような「カーン、カーン」という音が数日間続き、その翌年に放火などに合う。
そして、建て直すときに去年鳴り響いた「カーン、カーン」という音が再度鳴り響く、といった未来予知(?)みたいな話らしいです。
どこにでもあるような話で、自分も同じような体験をしていなければ、よくある都市伝説として処理していたと思います。
その日はいつもより早く床についたのですが、4時頃急に鳴りだしたけたたましい音で目が覚めました。
「カーン、カーン」という音です。
そんな熟睡している時間に起こされるようなことは今までなかったので、混乱しながらも「窓閉め忘れて寝たのかも」という結論にたどり着き、フラフラと窓に近づき閉めようとしました。
しかし、ちゃんと窓は閉まっていて鍵も掛かっています。
意味が分からなくなりながら、とりあえず外を確かめるため窓を開けるとさらにけたたましい音が鳴り響いていました。
騒ぎになるんじゃないか、と思う程大きな音だったのですが誰も起きてきません。
「こんな近くで工事なんてしてたっけ?」
と疑問に思いましたが、好奇心より眠さが勝ってその日は寝てしまいました。
一回きりならそのまま忘れていたと思います。
しかしそれが二日、三日と続くので流石に気になり親にこの辺で工事しているのかと聞いてみたところ、工事中の家は遠くに一軒あるだけで、家の近くに工事している家屋はないということでした。
先日「天狗倒し」の話を読んだ時にはかなりビビりました。
「天狗倒し」を知った後に起こったことなら夢か幻聴と考える方が自然だったかもしれませんが、実際には「天狗倒し」なんていう言葉も知らなかったのですから。
今年中に家から火が出ないことを祈るばかりです…。