Archive for 5月 6th, 2010

ゲシュタルト崩壊

家に姿見のような大きめの鏡がある方は一度試して貰いたい
鏡に映った自分を見ながら 『 お前は誰だ 』 と言ってみてください
いえ、お化けとか幽霊だとかそういう類のモノでは無いんです
鏡に映った自分の眼を見ながら 『 お前は誰だ 』 と言ってみてください

何か不安感というか、奇妙な感覚に囚われるかと思います

大戦中 ナチスがユダヤ人に行なった実験に
人格をコントロールするという名目で
一日数回 被験者を鏡の前に立たせて、鏡の向こうの自分に話し掛けさせ
(例えば『お前は誰だ』とか言わせ)精神の変化を観察記録していったそうな。
実験開始後
10日間経過したころには異変がみられ始めた。
判断力が鈍り
物事が正確に把握できなくなり、
そして3ヶ月経った頃にはすっかり自我崩壊し
「自分が誰だか分からなく」なって 狂ってしまった。

..というのを以前軍板で見たんですが

当事、好奇心旺盛だった友人(以下 )と僕は
「ウソくせー 試しにやってみようぜ」という事になった。

その日、自宅の姿見の自分に向かって「お前は~  とやってみた
夜中、閉めきった部屋だったので不気味極まりないのですが
テンション上がってたので怖くは無かったです
しかしすぐに 気分が悪くなり 吐き気を催し
(僕の顔がキモかったからでは無いです)
やっぱヤバいなと思って私はやめた。

次の日
友人Aに 怖くてちょっとしか出来なかった旨を言うと
「うわ、ダッセー あんなもん怖くもなんもねぇよ」と子馬鹿にされました。
そして二人の間でこの話題はここで終わったのです。

しばらく経って鏡の話など忘れてしまった頃、
Aがしばしば学校を休むようになった。
登校している時に 何かあったのかと聞いてみたが
「ん.. 何でもない」と、どこか上の空のような感じでした

それから数日後
夜中 急にAから電話がかかってきた。そして受話するや否やいきなりAが

『俺って オレだよな? 俺って、相田XXX(Aの本名) だよな?』 と変な事を聞いてきた
『な?な?』って 今にも泣きそうな声で聞いてきた

僕が「何おかしな事言ってんだよ、お前は相田XXXだろ」と答えてやると
『そっか...そう だよな。』と
Aは少し落ち着いた様子でこう続けた
『実はさ、あの後も 何度か鏡に向かってやってたんだ。いや、別にナルシストなわけじゃないんだけども鏡の自分に話し掛けてると不思議と気分が良かったん だ』
『何かどんどん自分が自分じゃ無くなっていく感覚が気持ちいいんだ』

おいおいヤバいだろそれは...
私はすぐに止めるようにAに言ったのですが、
『いいんだ、 いや、大丈夫だから、これでいいんだ だいじょうぶ、いや コレで良いんだ』と
壊れたオーディオみたいに繰り返し、私が「おい!」と言った瞬間電話を切ってしまった。

心配になってもう一度電話をかけてみたがなかなか出ない。
12回コールしたところでやっと出たAは一言こう言った。

『 お前.. 誰だ? 』

すぐに断線し それから二度と電話は繋がらなかった。
そしてAは全く学校に姿を見せなくなった

後日
全く連絡のつかないのを不安に思ったAの親がAの下宿先に行ったんだが
Aの奴 すっかり頭が狂ってて、親の顔も認識できなくなってて
唖然とする両親を尻目に
ヘラヘラ笑いながら洗面所の鏡に向かって
ずっと話し掛けてたそうな

勿論、鏡に映った自分とである。

その後Aは実家に連れ戻され地方の病院に入院したので
詳しいことは分かりませんが
人づてに聞いた話によると 今では精神状態も大分良くなったそうな
ただ、Aの病室には自分が映る鏡や鏡面の金属製の物は一切置いてないのだと。

私もまさか、短時間であんなにおかしくなるのとは思わなかったんですが

件の鏡の実験には続きがあって
ある被験者を普通の鏡だけでなく合わせ鏡で行なったところ、
通常の倍の速度で精神に変調が見られたそうだ。

そう、Aの洗面所の鏡は三面鏡だったんです

家に姿見のような大きめの鏡がある方は一度試して貰いたい
鏡に映った自分の眼を見ながら 『 お前は誰だ 』 と言ってみてください
何か不安感というか、奇妙な感覚に囚われるかと思います。
暗示にかかりやすい人は お手軽かつ、簡単に狂うことができるので
絶対に継続してやらないで下さいね。

最近顔を洗って鏡を見たら知らない女が映ってて驚いたが、
よく見たら自分の顔だったって事が良くあるんです。

私って私ですよね?


供養の人形

昔の話ですがよかったら・・・。

俺が、小学の頃だったかな・・・。
季節は8月くらい、夏休みの終わりの頃だった。

俺の故郷は、海の近くで海岸線には堤防があり、
堤防の近くの土手で、よく仲間と遊んでいたものだった。
その日は夏休みももうすぐ終わろうとしている頃で、
俺達はスケボーを持ち出して、その堤防の土手の近くで
スケボーをしていた。

しばらくたって俺は喉が渇いたんで、近くの自販機まで
ジュースを買いにいった。他の仲間達はまだ土手でスケボー
しているのが自販機のとこからでも見えた。
ジュースを買って土手のところまで戻っている途中、ふと気づいたんだ。
「・・・仲間の一人がいない。」
俺は、そいつがいないことを他の仲間に言った。
「Yがいないみたいなんだけど。」
すると他の仲間は、皆知らないみたいで、
「さっきまで確かにいたんだけどなぁ。」
ってかんじで、どこにいったのか知らないみたいだった。

その時間、海は満潮で、風もつよく波は荒れていた。
海に落ちたりしていたのなら大変なことになる、
そう思った俺らは、急いでYを探し始めた。

土手の下は草が覆い茂っていて、ひどいところでは人の背丈にもなる。
そこをかき分けて、仲間と一緒にYの名前を叫びながら探していた。
そこに仲間の一人の声が聞こえたんだ。
「いたぞーーーー!!」
俺達はその声がしたところに急いで駆けつけた。
そこには、Yが倒れていて、そのそばに、叫んだ仲間の姿があった。
Yの顔は真っ青で、左の足首を押さえてうずくまっていた。
顔中汗でぐっしょりで、うわごとのようになにかブツブツ言っているので、
俺達は、これはただごとじゃぁない って感じて、すぐそいつをチャリに
乗せて、近くの病院に連れて行き、Yの両親に連絡をとった。
Yは、複雑骨折だった。
それが不思議な事に、縦に骨が砕けているような感じだったそうだ。
Yの両親からお礼を言われて、俺達は家に帰った。

二学期を迎えて、最初の日曜日、俺はそのとき一緒だった仲間と共に、
Yが倒れていた草むらを探検しに行った。
なぜあんなところにYは倒れていたのか?
なぜあんな怪我をしたのだろうか?
・・・・ちょっとした探偵のような気分だった。
しばらく見て回ったのだが、何もみつからなかった。
一緒に探索していた仲間は、飽きてきたらしく、土手に行ってスケボーを
し始めた。 俺もそろそろ飽きてきた。
その時だった。
Yが倒れていた場所の少し向こうに草が生えていないところを見つけた。
近づくと、そこは何かを燃やした後のようで、炭になったものが山のように
重ねられていた。 ゴムが焼けたような嫌な匂いがした。
近づいてゆっくりとそれらを観察してみた。 全身に鳥肌が立つのが分かった。

それらはすべて 人形 だった。

京人形のようだった気がする。 切れ長の目や、小さな唇が、真っ黒に焼け焦げていて、
その人形が全部で50・・・いやもっとあったような気がする。
ひとつだけその山から手前に落ちていた人形が目にとまった。
その人形の左足首が真っ黒に焦げて、解け落ちていた。

あまりにも恐ろしくて、その人形のことは仲間にも言わなかった。
ただ早く家に帰りたくて、仲間をせかしてその場を離れた。

帰宅して、両親にその事を話してみた。
両親は、最初笑いながら聞いていたが、俺が人形を見た というあたりで、
顔つきが険しくなった。 俺は、両親から、静かにある事を聞かされた。

俺の住んでいる町は、昔、海だったこと。 それを干拓して、埋め立てたこと。
その作業は、当時は大変で、多くの人間が犠牲となったこと。
犠牲となった人たちを供養するために、神社に人形をそのつど奉納していたこと。
人形を奉納していた神社は、今は朽ち果てて、誰も訪れる人がいなくなってしまったこと。
そしてその神社が、俺達がスケボーして遊んでいたあの土手の
直ぐ近くにあるということ。

誰があの人形をあの場所で燃やしていたのかは分からない。
あの時なにがあったのかをYに聞いても、口を閉ざして何も話さなくなってしまう。
あれからずいぶんと長い時間が流れたが、
俺は今でも、人形が嫌いだ。
たとえどのような人形でも、あの時のことを思い出してしまうから。


郵便局のアルバイト

稲川淳二風に心霊体験を書きます。でも本当の体験です。(文中の「彼」はこの話を書いている「作者」です。)

これはある人が6年位前に体験した。話なんですがね・・・。
彼は郵便局でアルバイトをしていた。結構大きな町でもってね。
郵便局のアルバイトだから色々な所を配る。一軒屋、マンション
アパート、会社、中には○○組の事務所なんてのも、あったみたいです。
彼は別に霊感とか、強いわけじゃない。普通の19歳ですよ。
その日もいつものように郵便を配ってた。お盆前、真夏ですよ。
車の排気ガス、焼けたアスファルト、クーラーの室外機、とにかく暑い。
飲み物なんか飲んでも、たちまち汗になってしまう。そんな暑さ・・・・。
あるアパートの集合ポスト(マンションやアパートの1階入り口
なんかにある101号室102号室203号室なんて書いてある)あのポスト。
あれに郵便物を入れていた。
でもなんか、気になる。間違えてるわけじゃないよなぁ?書留は無いし・・
なにも間違えてないし、何だかわかんないけど落ち着かない。郵便を入れながら
彼ねーふと気が付いたんだなぁ。

涼しい・・その場所なんだかすごく涼しい。もちろん日陰ではあるけど、そんな涼しさじゃない・・で思った。
これ、どっかクーラーの冷気が漏れてるな。そう思った。それ位涼しいんですよね。
仕事もある程度メドがついていたから、涼しいし、ここで休憩しようそう思ってね。休憩した。
買っておいたスポーツ飲料飲んで、喉もカラカラですからね。涼しいしイイ気持ちですよ。
汗も引いた頃、そろそろ行くか、そう思って振り返った。
瞬間ウ~ッ!!驚いた。なんで驚いたかというと、
いつの間にか後ろに、お婆さんが立っていた。キチンと着物を着た品の良さそうなお婆さん。
で、彼の驚いている姿を見て、お婆さんも少し驚いたような顔をしてる。
「あら!・・るのね・・ブツブツ・・」小さい声で何か言ってる。
いつの間にココに来たんだろう?気配なんか全く無かったよなぁ、ブツブツ言ってるし、気持ち悪いな。彼はそう思った。

ま~とにかく仕事に戻ろうと、そのお婆さんに、かるくえしゃくして行こうとした。「待って」お婆さんにそう呼止められた。
「なにか?」彼が聞いた。
すると「305号室の手紙届いてないかしら?」そうお婆さんが聞いてきた。
「やー届いてないですねー」彼は答えた。でも不思議に思ったんだなぁ~。
というのも、その305号室、手紙どころか明細や広告すら届いたことが1回もなかった。
305号室って人が住んでたんだなぁ。そう彼が思っていると、そのお婆さんは、淋しうに「あらそー。ずっと待っているのよ。なんで届かないのかし ら・・・・そうだアナタに
お願いがあるの、私、足が弱いのよー。ココまで(1階にある集合ポスト)降りてくるの辛くて・・申し訳ないけど手紙が来たら部屋まで持ってきて下さる?」 そう言ってきた。
上司(班長)に日頃から、要望には、なるべく答えるようにと言われていたし、お婆さんの事情を聞けば断る事もできないですよねぇ。
「わかりました郵便が届きましたら部屋の方に届けます」そう彼は話したそうです。
するとお婆さんは、「よかったわ~部屋教えるわね~、付いてきて」そういって歩きだした。
彼は「いや!あの~大丈夫ですよ。305号ですよね。部屋の場所は解りますので」そう言っんだけどお婆さん「こちらよ。」どんどん階段の方に行ってしま う。
彼は、こまったなー。もしかすると、足が弱いって言ってたし、階段上がるの手伝えって事かな~?その時は彼、そんな風に思って、仕方なく、ついて行った。
突き当たりのカドを曲がって、お婆さんが階段を上りはじめた。3秒位遅れで彼もカドを曲がり、階段を上り始めた。その瞬間彼は動きが止まった。いない!お 婆さんいないだ!
時間的に階段の途中か、せいぜい踊り場にいなくちゃいけないのに、お婆さんがいない!!
なんだこれ、おかしいぞ?そう思った。すると上の階から「上よ」お婆さんの声がした。
変だぞ。そう思いながわも、階段を駆け上がった。2階いない。3階いない、4階いない。部屋は全部見通せるのに、お婆さん何処にもいない。

なんだ、なんだ??そう思っていると今度は、下の階(3階)から「こちらよ」そう声が聞こえた。
彼は急いで駆け降りた。降りてみると305号室の前、お婆さんが立ってる。さっき3階を見たときは、絶対いなかった。
305号室の前も見て確認しているし、隠れる場所も無い。でも、お婆さんドア指差して部屋の前にいる。不思議ではあるけど、怖いとは思わない。彼は、お婆 さんにさっき何処にいたのかを聞いたわけなんですねぇ。
するとお婆さん「さっきからいたわよ。あなたこそ、なんで上に行かれたの?呼んだのに」
彼は何が何だか解らない。解らないままお婆さんが指を差している、ドアに付いている郵便受を見た。郵便なんて入らないほど、広告や古い新聞などが突っ込ま れていた。
とても人が住んでいるようには見えないんですよねぇ。
でも「住んでいる」っていう人を前にして、「ホントに住んでます~?」
なんて聞けないしねー。現にお婆さんココにいるわけですから。
でも、まー彼はね、「わかりました。郵便が届きましたら、こちらに直接配達しますので」
そういったんですねー。
するとお婆さんは「すみませんね」そういって深く頭を下げた。彼が見えなくなるまで
見送ったそうです。
次の日、またそのアパートに配達に行ったんですねー。するとまたお婆さんが立っている。
彼は「あれ~?昨日、直接、部屋に届けるって言ったのになー。今日は足が楽なのかな?」
そう思いながらも「昨日はどうも・・えーと今日、郵便は無いですね。」そういった。
お婆さんは、また深く頭を下げる。彼は「失礼します」そういって仕事に戻ったんですね。
局に戻りながら「お婆さんは誰からの手紙待っているのかなー早く届くといいけどなー」
そんなことを思いながら局に戻った。
局に戻って、仕事の引継ぎをしたんですねぇ。と言うのも次の日彼、仕事が休みだったんです。
彼が休みの日は、先輩の局員(仮にAさんとしましょうか)が配るわけなんですが、
このAさんと仕事の引継ぎをしたんですね。そのときに、お婆さんの件も話してお願いした。

するとAさんは不思議そうな顔で「305って人住んでたか?」っていうんですね。
たしかに今まで郵便物は無かったわけですからね。普通そう思いますよねぇ。
彼は「でも、お婆さんがそう言ってましたよ。新しく越してきた人ですかね?」そういった。
こんな事、結構あるんですよねぇ。局に届けは出ていないけど、人が住んでるって事がね。
とくにアパートなんかは、そういう事が結構ある。
Aさんは「とにかくまーわかった。今日は班長は休みだから明日俺から聞いてみるよ
今日はもう帰っていいよ」ってまーいうもんで「じゃ、よろしくお願いします」
そういって彼、その日は帰った。

休みもあけて局に行くと、Aさんと班の人達が集まって何か話してる。
「どうかしたんですか?」と彼が聞く前にAさんが話しかけてきた。
「305。あれさー、俺も部屋の前まで行ってみたけど、あれ人住んでるか?
まー郵便は無かったから問題はないけどなー・・・ホントにお婆さんがそう言ったのか?」
っていうんですね。
彼は「ホントですよ!部屋の前でもって、チャンと確認してるんですから」
するとAさんは、ほんとうだろ!という様な表情で、話していた班の局員と目を合わせたんですねぇ。
そこに班長が来た。そして話はじめたんですが、班長がいうにはですねぇ、一応そのアパートの大家にも確認してみたけど、そこ、305号室。人は住んでな いって、そういうんですよー。驚いたのは彼ですよねー。

「なんだおぃ?俺は騙されたのか?いやっ!痴呆のお婆さんだったのかな?そのわりには、
しっかり話してたしなー。だからってそんな嘘ついても・・・・」
困惑している彼を見て、班長は「ちょっと、こっちに来てみろ」
静かな食堂に行って彼に聞いてきたんですねー。
「そのお婆さんなー、どんな人だった?」班長はそう彼に聞いた。
だから彼は、今までのイキサツから、70歳位で・・とか、とにかくお婆さんの特徴を全てを班長に話したんですね。彼にしてみれば嘘だと思われたくないから 必死ですよ。
話し終えてね彼、班長を見たんですね。
班長は、ただただ下を見て、うなずいていたそうです。
朝からそんなことがあれば誰だっていい気分じゃないですよねぇ~。
でも仕事ですから、仕方ない。その日も配達にいった。いつものように赤いカブでもって配ったわけだ。
午後3時半位かなぁ。いよいよ例のアパートまできたんですね。
お婆さんがいたらイロイロ聞かなければならない。
Aさんや班長に報告しなければならないですしね。集合ポストにむかった。

でもねー、その日は、お婆さんいなかったんだなぁ。
ま~。ホッとしたようなガッカリしたような、とにかくスッキリはしないですよコレじゃ。
彼が「明日はいるかな?」そんなこと考えていると、バイクの音がした。
見ると班長なんですよね。「今日はお婆さんいたか?」なんていいながら班長がきた。
彼は「見ればわかるじゃないですか?今日はいませんよ!」そういったんです。
彼は自分のこと、信じてもらえてないと思ったんでしょうねぇ。つい強くいってしまった。
すると班長は、「マーマー落ち着いけよ」そういって彼を305号室の前までつれていったんですよね。
そしてイロイロ詰め込めれてる散らかった305号室のドアポストを見ながら班長、話し始めたんですよねぇ。
305号室には、前に70歳位のお婆さんが1人で住んでいたそうです。以前もお婆さんにお願いされて、直接部屋のドアポストに配達して、そのお婆さんは、 週1回位届く息子さんの手紙をいつも楽しみにしていたそうです。

でもどーもスッキリしない、で彼、班長に聞いた。
「ってことは、どういう事ですか?そのお婆さんは近くに引っ越して、そんでボケちゃって、前住んでいたこの部屋に手紙を取りに来ているって事ですか?」そ う班長に聞いたんですね。班長はしばらく黙っていたんですが、こう言ったそうです。
「近くに越してもいないし・・あのなー・・・。この話しなー俺が今の局に来た頃の話だから15年位前の話しなんだ。」・・・。彼は、おいおいおい待ってく れよ!そう思った。
近くに越してない?15年前?年とらないお婆さんなのかよ!はぁ??
ヤッパリ納得いかない。でかれ班長に聞いた「それじゃ話しが合わないじゃな・・・」    そこまで彼がいうとねぇー班長は彼の肩を、軽く2回叩いたそう です。
それ以来、お婆さんが彼の前に現れることはなくて、困ることはなかったんですが
ただ一つだけ困った事があったんですね。それはねぇ、彼がお客さんから要望を聞いてくると、「ちゃんと生きている人からの要望か?」ってAさんや班長にい われたことだそうですよ。

これは余談ですが、このまえ6年ぶりに、このアパートがある近くの町に
いったんでよ。なんとなーくあのアパートの事を思い出しましてね。
行って見たんですが、まだありましたよ。せっかくだから集合ポストまで
行こうと思たんですけどね・・・・。怖い訳じゃないんだ、でも集合ポストには、いきませんでしたね。
妙な話だと思いませんか?この体験をして思ったんですがね
もしかすると、死んだことをわからない幽霊と、幽霊と話してることを
わからない人間は、友達になってもおかしくないなー。
そんなふうに思いましたよ。

一応書いておきますが淳二風はネタですけど、これ、実話なんですよねぇ
彼そういってましたよ。
おわり


終わらない鬼ごっこ

これは俺が小学校6年の時に、同じクラスのSって言う奴との間に起こった出来事です。
コイツはいつも挙動不審でわけのわからない奴だった。事業中はいつも寝ていて
給食だけ食べていつも帰っているだけという感じだった。もちろんクラスでは馬鹿にされていたし
俺も馬鹿にしていた。今にして思えば軽い知的障害があったのかもしれない。
小学校の3年か4年の頃も一緒のクラスで、このSも含めて数人で鬼ごっこをやった事がいちどあった
チャイムがなった後にイスに座ったら終了と言うルールだった。
つまりチャイムがなった後に、鬼を残して全員が席についたら鬼が負けという事だ。
最初は俺がじゃんけんに負けて鬼になった。Sは一人だけトボトボ歩いていたのですぐにSにタッチした。
Sは鬼になっても走らないでトボトボ歩いていた。チャイムがなってもそれは変わらなかった。
チャイムがなるとみんないっせいに教室に向かい自分の席に着いた。S以外は全員自分の席についた。
『あいつ追いかけてこないからつまんねーな』『あいつなんなんだよ』
などとみんなでSの文句をいっていた。そしてまもなくしてSは教室に入って来た。
そしてなぜか泣いているふうに見えた。Sはイスに座っている俺にまっすぐ向かってきた。
そしてあろうことか俺に殴りかかってきた。どうやらイスから無理やり立たせようとしてきたのだった。
それとほぼ同時に担任が教室に入って来たのでそのまま喧嘩にもならないまま終わってしまった。
Sのやった行動はクラスの奴が全員みていたのでSと遊ぶ奴はもちろん、話す奴もいなくなってしまった。
そしてSの半径5m以内に近づかないゲームというのがクラスで流行りだした。
これはSと同じクラスの間中ずっと続いた。
・・そういえばSが授業中に寝るようになったのもこの頃からだったような気がする。

小学校6年の7月くらいに席替えでSと同じ班になった。
これは狭い会議室を一緒に掃除する事を意味していた。
さすがに近づかないゲームは終わっていたが関わりたくなかった。
この会議室は先生が見ていない場所なので、だれも真面目に掃除をするものがいないところだった。
俺は手のひらの上にホウキを乗せてバランスをとって遊んでいた。
他のやつらも適当にホウキを振り回して時間を潰していた。Sだけが糞真面目に掃除していた。
掃除の終わりを告げるチャイムが鳴った。みんなそれと同時にホウキを掃除箱に放り込んで
逃げるように会議室をでていった。俺はほうきでバランスを取る遊びの途中だったので、
バランスを崩して終わったらホウキをしまおうと思っていた。俺はバランスを崩しゲームが終わった時
会議室にSと二人きりということに気づいたので、すぐにほうきをしまって教室から出ようと思った。
そして同時にしまったと思った。Sが掃除箱の前で仁王立ちしているのだった。
今思えばホウキをその辺にほっぽり出して教室から出ればよかったのだが。
ホウキが出ていると怒られると思ったので、Sに言った『そこ邪魔だからどけよ・・』
Sは言った『あの時タッチされてない』
そういうと猛ダッシュでSは俺から逃げていった。
教室に帰ってからもSは追いかけてもいないのに俺から勝手に逃げ回っていた。
自分のイスに座るとSはニヤニヤして勝ち誇った顔で俺を見てきた。
あの時の続きをやっているのだろうか??そしてこれは、この日から毎日続いた。
最初は呆れていたし相手にしていなかったが、まえに突然殴られたときやり返していなかった事なども
あってか、凄くムカつくようになった。
しかし、タッチでもしようものならこの馬鹿と鬼ごっこをすることになると思ったのでこらえた。
相手にしなければ勝手に止めると思っていたが、Sの行動はエスカレートしていった。
トイレに行くのにもイスに座ったまま引きずりながら行くようになったのだ。
そして勝ち誇った顔で俺を見てきた。俺はSがムカついてしょうがなくなっていた

そして俺はある事を思いついた。終業式の日に俺がタッチして逃げれば学校が始まるまであいつはずっと
鬼になるのだから、もの凄く悔しがるに違いないと思ったのだ。
もちろんSは俺の住んでいるところを知らないし。教えてくれる友達もいない。
あいかわらずSは俺から逃げ回っていたが、タッチされた時の悔しがるさまが想像できて
逆に笑えるようになって来た。
そして、とうとう終業式の日がやってきた。俺はSが運動靴に履き替える為に上履きを脱いだ時に
タッチして逃げると言う作戦を立てていた。
終業式が終わり帰りの会も終わった。俺はSを相手にしていないふりをしてそそくさと教室をでた。
Sは馬鹿なので学校で使う道具をこまめに持って帰っていなかったので、Sの机だけ荷物が
凄いことになっていた。俺は逃げやすいように手ぶらで済むようにしていた。
俺は運動靴をはいて、隠れてSが来るのをワクワクしながら待った。
30分くらいして、パンパンのランドセルを背負ったSが、荷物をひきずりながら歩いてきた。
Sが上履きを脱いだ。俺はその瞬間うしろからSの頭をおもいっきりはたいて、『タッチーw』と
憎々しい声で言ってその場から全速力で逃げた。
Sは想像以上のもの凄い反応をした『ををぉーおー』ともの凄い大声で叫んだのだ。
俺は笑いながら走った。必死で悔しがりながら走ってくるSを見てやろうとふり返った。
この時はあの大荷物じゃ走って追いかけてきてないかもしれねーつまんねーのなどと思っていた。
しかしSは靴下のまま、荷物もほっぽり出して俺を追いかけてきていた。
Sの必死さに俺は大笑いしながら走った。Sは『殺す!』『呪う!』『待て!』を
もの凄い声で叫んでいた。最後のほうは喉が変になっているのに無理やり出しているような声だった。
俺は家に帰ってからも笑いが止まらなかった。あーせいせいしたと心から思った

夕方頃、家でテレビを見ていると、『をおうー』という人間とはおもえないような声が聞こえた。
Sが殺すといっている声だと直感的に感じ冷や汗がでてきた。
あいつ、まだ探してるのかよ・・俺・みつかったらどうなるんだよ・・と
その日の夜、家に緊急電話連絡網が、回って来た。
Sが死んだからだ。
トラックに跳ねられたらしい・・
後で知った事だが信号を無視して道路に飛び出してきたらしい
そして靴を履いておらず足の裏と喉がズタズタだったそうだ。
そして、Sが事故にあった時間は丁度おれがあの声を聞いた時間だった。
Sが大荷物で教室から出てくるのが遅いせいか、俺が関っている事は誰にもばれなかった
もしかしたら死ぬ直前まで、Sは叫びながら走り続けていたのかもしれない・・

あの不気味な声だけで終わればどんなに幸せだった事か・・

その夜、Sが死んだ日に聞いたあの声が聞こえてきた。
今度は追いかけられる番なのかもしれないと思った。
それからというもの、俺は毎日イスに座って過ごしている。
イスに座っていれば安全かもしれないと思っているからだ。
今はまるであの時のSのマネをしているような生活をしている。
イスに座って寝ている様など、授業中に寝ていたSそのものだ。
今ではSのように他人が突然追いかけてくるようにおもえて近づくことができない
また半径5m以内に近づけないゲームをやることになるとは、何と言う皮肉だろう。


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