Archive for 6月, 2010

寄生虫

千葉の柏で本当にあった話なんだが・・・
小学生の頃俺の友達が池で遊んでた時タガメを見つけたんだよ。
知らない人のために説明すると、タガメってのはゲンゴロウを大きくしたような水生昆虫。
顔に大きな針が付いてて、これでオタマジャクシなんかを捕まえてチュウチュウと体液を吸う。
でも人間を指したりはしないし毒もない。それにタガメはわりと人気のある虫だったから、当然友達はタガメを捕まえようとした。
で、首尾良く捕まえたんだけど、タガメの針で偶然指をひっかいちまった。
でも毒はないし、たいして痛いわけでもないから、友達はバンドエイド貼ってすませた。

・・・それから一週間ぐらい経ったある日、そいつが授業中急に池に行きたいって言うんだよ。
授業中だし先生もいる。でも、俺が「後にしろ」って言っても聞かない。
しまいにゃ暴れ出して小学生とは思えない力で先生の制止も振り解いて表に飛び出した。
そのままそいつは学校のプールまで走っていって、追い掛けていったおれ達の前で・・・目に指を突っ込んだ。
俺達がびっくりしてると、そいつが指を突っ込んだ目の涙腺辺りから何かヒモみたいな物が出てきた。
そのヒモはグニャグニャと暴れて、血塗れになってプールに落ちた。
その後もそのヒモみたいな物はグネグネと動いてた。
それを見届けてから、目を潰した友達は気絶しちまった。
その後友達は意識を回復したけど、自分の行動については憶えていない。
ただ片目が無くなってるのを知って、大変なことがあったとは気付いたようだ。

・・・後で聞いたらヒモみたいのはハリガネムシという寄生生物だそうだ。
幼虫の時宿主に進入して、成虫になると何らかの手段で宿主を水際へ誘導し、宿主の体から水の中に戻るそうだ。
水の中に住むタガメやカマキリ(蚊などを捕食したときに体内にはいる)寄生して・・・まれに人間にも寄生するらしい


台風の夜

この間台風が来て思い出した話。

一人暮らしを始めたばかりの頃、俺の住む県に台風が直撃した。
その夜は眠りをさまたげるほど、風がびょおお、と音を立てて吹き荒れ、俺は眠れずにいた。
そんな時だ。
突如玄関のチャイムが、ピンポン、と鳴った。
こんな夜中に誰が?と思いつつ、俺は覗きレンズを覗き込んだ。
人がいる。ぎょっとしたが、声をかけた。
「どなたですか」
「おう、○○、俺だよ」
「あれっ!?何だよお前、連絡もなしに」
その声は俺の友達の声だった。
だが、外が暗いのと、帽子を深々とかぶっているので、顔がよく見えない。
そんなことはどうでもいい、相手が友達だったという安心感に、
「それにしてもお前、この嵐の中よく来たなあ」
と言いながら鍵を開けはじめた。
だが、俺はそこで気が付いた。
<一体どうやって、この嵐の中を徒歩で来たのだ?>
彼には運転免許がない。
バスで来たとしても、バス停からここまで、少し歩かなければならない。
それに、こんな風の吹き荒れる夜に遊びに来るやつはまずいない。一体何の用が?
俺はまた覗きレンズを覗いた。
「お前どうやって、ここに来たんだ?」
すると彼は、数秒の沈黙の後、顔面を思いっきり覗きレンズに近付けてきた。
顔がロウ人形の様に白く、目だけがリモコン操作されたようにギョロギョロとしていた。
それは俺の知っている彼ではなかった、いや、それどころか、それは人ではなかった。
そしてそれは、口をこれでもかとばかりに横にひろげ、にいぃっ、と笑った。
俺は腰が抜け、その場に座り込んでしまった。
我にかえると、急いでその友達に電話をした。当然ながら、彼は来ていないと答えた。
その夜はますます眠れなくなってしまった。


鍋島君の話

60 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ :04/05/30 04:24 ID:+CW+5+iN
小学六年の時の話です。

給食の時間って 放送委員の奴が、生徒からのリクエストで、最新のJポップを流したり、お便りコーナーを 生でやっていて、ちょっとしたラジオ番組みたい のを、うちの学校は、やっていたんですよ。

当時、うちの学校は、放送室からテレビ放送もやりだしたんですよ。

その日の給食を、皆より早めに バクバクと食べ、放送室へと向かう、級友の鍋島君の 後ろ姿が印象的でした。

ピンポンパンポ~ン

軽やかな音楽と共に、給食時間中の、教室のテレビがつけられました。

「あっ!鍋島だ!鍋島がテレビに出てるよ!」

なにとぞ小学生なもんだから、それだけで笑えるんですよ。

鍋島「みなさん、こんにちは!今日、お昼の放送を。僕、六年一組の鍋島が、読ませて頂きます!」放送がはじまった。

放送がはじまって、しばらくすると 誰も放送を聞いていなく、班の人達と 他愛のないオシャベリをしながらガヤガヤと賑わって給食を食べていました。

ちなみに、その日の給食のメニューは
ミートスパゲティーに、 野菜とリンゴをマヨネーズで 和えたサラダに、パンに、牛乳でした。
なぜ、僕がこんなに詳しく覚えているのか?
皆さん、気になる方もいらっしゃると思いますが。

実は僕は、その野菜とリンゴをマヨネーズで 和えたサラダが嫌いだったんです。
マヨネーズは好きなんですけど・・

リンゴをマヨネーズで 和えるって想像するだけで、オエッてなりますよ。
鍋島「次は〇年★組の@§#さんからのリクエスト 大江千里で[かっこ悪い振られ方]です。」
なぜ、歌まで詳しく 覚えているかというと、その日あったことが、あまりにも強烈 だったもので・・・

61 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ :04/05/30 04:29 ID:+CW+5+iN
テレビ画面と教室の壁にあるスピーカーから

「か~っこ悪い、ふられかた~きみに二度と会わな~い」

と、大江千里の新曲が流れだしました。

画面には、鍋島君が映っています。

大江「大事なことは~いつだあって~ボーー・・ッテ 別れてはじめて~ボーー・・ッテ気が付いた~」

「スピーカーの調子が悪いんだよ」

っと誰かが言い出しました。

画面の鍋島くんは、かなりカメラ目線で、座っています。

65 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ :04/05/30 04:40 ID:+CW+5+iN
まあ、なんとか聴けるから、そこまで僕は気にしてませんでした。

実際、大江千里なんて知りませんでしたし、どうでもよかったのです。

でも、なんとなく
もう一回、画面を観たら鍋島君の硬い表情が、
なんだかワナワナしてるんですよ。

いまにも、泣きそうな

耳なんか、真っ赤なのがわかるくらいに。

そのことに、何人か 気付いて

「おい!鍋島が泣きだしそう!」

その時は、鍋島君は泣いてましたね。
鍋島君は、あまり泣かない奴なんで、めずらしいんですよ。

みんなニヤニヤしながら「鍋島、歌聴きながら感動して泣きようぜ!」

僕もニヤニヤしながら画面を観ていたら、なんだか鍋島君の横に
モヤみたいなものが、見え隠れしてるんですよ。
みんな、気付いてないけど。
なんだろ?と思って、ずっと そのモヤをみていました。

歌の合間の ボーッテ も、だんだん荒くなってくるし。

77 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ :04/05/30 05:35 ID:+CW+5+iN
皆は、まだ気付いていません。どうやら、本当に僕だけしか気付いていない様子なんですよ。

俺は、クラスでも目立たない分類なもので
画面に、モヤがうつってるとかは誰にも言えませんでした。
すっかり 泣きまくってる鍋島が画面には映っていて、クラス中は笑いの渦。
大江千里の歌も、あいかわらず、ボーボー言ってるし。

それでも、画面を凝視していると・・
どうやら人の形みたいに見えてきました。
ただ、やたらデカイ!
見間違えかなあっと思いながら観ていると、
そのモヤは鍋島君の、頭のうえに上下運動してるようにみえてきました。
僕「(なんで、誰も気付かないんだよ?あんなに、はっきり見えてるじゃないか)」
僕には霊感はありません。クラスメートに田代さんと言う、太めでお世辞にも可愛いとは言えない、オカルトな女子がいて
そいつは、よく
「そこに霊がいるから、私が追い払ってやる」とか言って、訳の分からない呪文みたいのを言ってるわりには、
気付いていない様子。
僕「(あれ?あんなにはっきり見えてるのに田代さんは、なぜ何も言わないのか?)」

78 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ :04/05/30 05:47 ID:+CW+5+iN
画面には泣きじゃくる鍋島くんと、老婆のような、赤ちゃんのような
訳のわからない形のモヤが
鍋島くんの頭付近を上下運動しています。
僕は観るのが、怖くなってきて、とうとう
田代さんの席まで移動しました。
僕「田代さん。」
田代「なに?(なんか怒りながら。どうやら僕を嫌ってるらしい。こんな女子にまで嫌われてる僕も辛いんだけど)」
僕「田代さん霊感あるんだよね?」
田代「は?あんたに関係ないだろ?」
っと罵倒されました。
しかたなく僕はスゴスゴと、自分の席に戻り
お昼の放送が終わるまで画面を観ないように、観ないようにして、過ごしました。

放送が終わりました。

皆、食べおわった、給食の食器を配膳台の上の食器入れに直しています。ちなみに、うちのクラスでは、もし自分の班で食べ終わらない奴がいたりすると班責任 で昼休みはなくなります。
案の定、僕は嫌いな野菜とリンゴをマヨネーズで和えたサラダを食べれなく、
班の人達が僕を睨みながら「早く食べろよ!!」とか怒っています。

84 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ :04/05/30 06:05 ID:+CW+5+iN
僕は、オエッと吐きそうになりながらも一生懸命口の中に、サラダを詰め込み牛乳で一気に流し込みました。
これで、なんとか班の皆も昼休みになりました。
口の中の後味も、悪いんだけど、僕は鍋島くんが、すごく気になっていました。
昼休み、鍋島くんは戻ってきませんでした。
五時間目になっても、鍋島くんは戻ってきはしませんでした。
皆、鍋島くんが帰って来ない事の話で持ちきりです。
教室に担任がはいってくる。
クラス委員「起立!気を付け!礼!着席!」
五時間目がはじまりました。
先生「え~鍋島くんは具合が悪いから今、保健室に居ます。鍋島くんのお母さんが迎えにくるので、隣の席の小国さん、鍋島くんのランドセルに机の中のもの入 れてくれるかな?お母さんが直接、教室に取りに来られるそうだから。」
小国さん「はい」
小国さんは鍋島くんの机の引き出しをあけた。

小国さん「キャァァァァァァァァァア!」
叫び声が教室中響き渡った。
なんと、机の中にはクラスで飼っていて、居なくなったハムスターの死体と、メダカ二匹の死体がはいっていたんです。
女子はキャーキャー言って泣きだす子もいました。

99 名前:鍋島くんの話。つづき :04/05/30 07:14 ID:+CW+5+iN
女子は教室の端っこに逃げてしまい、
男子は 鍋島くんの席にワラワラと集まりだしました。
もちろん、僕も怖いもの見たさに、みに行きました。
机の引き出しはオレンジ色で、皆さんの中にも小学生の頃使っていた方も、いらっしゃると思いますが
長方形の引き出しの中の右側に、教科書やノート
左側に筆箱が入っていて、几帳面な鍋島くんの引き出しは
綺麗に整理整頓されてました。
引き出しの真ん中のスペースに、ハムスターとメダカの死体が。
ハムスターは、けっこう前に行方不明になってしまっていて、でも
机の中のハムスターの死体は、そんなに腐ってなかったです。
実際、匂いもあまり無かった気がします。

100 名前:鍋島くんの話。つづき :04/05/30 07:17 ID:+CW+5+iN
慌てて先生が、テイッシュと空箱を持ってきて、ハムスターとメダカの 死体を箱の中に入れました。

鍋島くんは、成績も優秀で生真面目な性格でした。
本が好きで、一週間に三冊は本を図書室で借り、毎年 読書感想文のコンクールで入選する程の文学少年でした。
また、休み時間には一人で 机の上に将棋を置いて将棋の勉強に明け暮れる少年でした。
だから、皆も先生も僕も「信じられない」
といった感じだったと思います。
しばらくして、鍋島くんのお母さんが、やってきました。
先生と、鍋島くんのお母さんは、少し廊下で話して、鍋島くんはすぐに帰ったみたいです。
ハムスターとメダカの死体は、メダカの世話をしていた僕と、あと何人かで、校舎の裏庭に埋めました。
次の日からも、鍋島くんは学校に来ませんでした。
鍋島くんが学校に 来なくなって一週間くらい、たちました。

101 名前:鍋島くんの話。つづき :04/05/30 07:18 ID:+CW+5+iN
先生にプリントを、届けるように、鍋島くんと同じ町内に住む原田が頼まれていました。
原田は、僕の遊び友達です。
放課後
原田「鍋島家についてきてくれよ。俺、あいつ嫌いなんだよな。この間の事もあるし。なんか怖いよ」
原田と僕は、鍋島の家にプリントを届けに行った。
ピンポーン
ドアが開いた。鍋島だ。ずいぶん具合悪そうな顔してる。なんだか痩せたような印象だ。
原田「これ。先生に頼まれたプリント」
鍋島「・・・・・。」
無言で、受け取る。
原田は、早く帰りたそうだが、僕は この間の事が気になっていたため、鍋島に話しかけた。

僕「風邪大丈夫か?」

鍋島「(うなずく)」

原田は、嫌そう。

僕「あのさ、この間、鍋島くんが お昼の放送してた時に泣いていたのは、画面にうつっていた 横のモヤが怖かったんじゃないのか?」
鍋島くんは、ビックリして目を見開いた
原田「なんだ?モヤって?」
鍋島「ちがうよ!」
バタン!!ドアを閉められてしまった。
帰り原田は、怒りまくってた。
僕は鍋島くんの態度を見て、確信した。けど、あまり散策するのも、よくないかと思った。

103 名前:鍋島くんの話。つづき :04/05/30 07:36 ID:+CW+5+iN
その晩。鍋島くんから電話があった。
鍋島「昼、わざわざプリント届けに来てくれたのに、怒ってしまって ごめん」
僕「別に、気にしてないからいいよ。いつから学校にくるんだよ?」
鍋島「・・・皆、僕の噂してないか?」
僕「ああ!ハムスターとメダカの事?」
鍋島「・・・」
僕「まあ多少、噂してる奴いるけど、
気にしなくても大丈夫だと思うよ。
ところで、なんで鍋島くんの机の中にハムスターとメダカの死体が、はいってたの?」 鍋島「・・・・」
僕「言いたくないなら別にいいんだけど・・。」鍋島「絶対に誰にも、言わないと約束してくれるか?」
僕「言わない!言わない!」
鍋島「実はさ・・。お父さんがさ半年前から家出したまま帰ってこないんだよ。」
僕「・・・」
鍋島「それでさ、漫画にのってた魔法をやれば、お父さんが帰ってくるとと思ってさ。」
僕「・・・」
鍋島「それには生け贄が必要で・・それで、ハムスターとメダカを使ったんだ。身代わりか必要だから。それで、やってみた。死体はその後、家の冷凍庫で凍ら せてて・・どこかに埋めようと思って、あの日引き出しに入れてたんだよ。それでも、お父さんは帰ってこなくて・・」
僕「・・・」

106 名前:鍋島くん。おわり :04/05/30 07:48 ID:+CW+5+iN
聞かなきゃよかった後悔したよ。小学生の僕には、後味が悪くなる話だった。
画面にうつっていたモヤの話は、あえてしなかった。
それからも鍋島くんは学校にこなかった。
今、僕は現在22歳。
鍋島くんも22歳になるだろう。
あれから、彼とは関わっていないが、たまにスーパーや本屋でみかけたよ。髪が、抜け落ちていて昔の、面影もなく、挙動不振で廃人のようだった。
たぶん、社会復帰は無理だろう。
でも、ここからは最近の話で、
鍋島くんの事が気になっている僕は、鍋島くんの実家の近くをうろついた時の話です。
すみません。限界なんで、最近の話のほうは後日、ちゃんと書きためてからアップします。

595 名前:鍋島くんの話。後半1 :04/06/01 02:25 ID:Ny6v1XSf
鍋島くんの話の者です。最近あった話をしたいと思います。
小学六年の頃、あの事件があってから彼は学校には来ませんでした。
中学はフリースクールに通ったそうです。もともと頭も良く、活発な生徒だったので、先生はさぞ残念だったと思います。
皆も、はじめはチラホラ鍋島くんの話をしていましたが、中学に入ってからは話題にも、のぼらなくなっていました。
彼は完全なる引きこもりになっていたんです。
僕が高校に入って、何度かスーパーや本屋で鍋島くんを見かけました。髪は抜け落ち・・(帽子を被っていましたが)
でも、背だけはのびていてヒョロヒョロしていました。

597 名前: ◆DN4T.XLnqs :04/06/01 02:29 ID:Ny6v1XSf
【鍋島くん】つづき・・
ここからは最近の話です。今から、一ヵ月程さかのぼります。僕は本屋に行こうとして自転車に乗っていました。
ふと鍋島くんの事を思い出し、フラッと鍋島くんの家の方向に向かいました。昼の一時くらいです。
半袖では、まだ肌寒いくらいの温度でした。
まあ、別にちょっと気になった程度でしたし、表札がまだ「鍋島」なのかどうかだけ見に行くつもりでした。
鍋島くんの家の近くに着きました。表札は「鍋島」でした。鍋島くんの家の壁が、少し汚くなったなっといった感想です。
別になんら変わりはないし、そのまま通り過ぎる事にしました。自転車をこいで、1、2分たったころ・・一人のオバサンが歩いてきました。

599 名前: ◆DN4T.XLnqs :04/06/01 02:33 ID:Ny6v1XSf
「なんか見覚えあるな?」
よく見ると、それは鍋島くんのお母さんでした。
かなり老けたなっと・・。

まあ、あれから10近くたってるから当たり前なんだけど。
元が綺麗なオバサンだっただけに、ギョッとしました。
白髪だらけで、くたびれた洋服だし。年令は60過ぎに見えました。
多分、まだ45くらいなんだろうけど・・。
鍋島くんのお父さんは、帰ってこなかったのだろうか?
お母さん働きずめだったのだろうか?いろんな疑問が沸いてきます。
気になったけど、僕はそのまま本屋に行きました。
本屋で、漫画を買ってブラッとCDもみたけど、何も買わず、その後コンビニに寄って、菓子やジュースを買い自転車に乗りました。
昼2時過ぎになっていたと思います。自転車をこいで、家に帰っていましたが
やはり鍋島くんや鍋島くんのお母さんが気になって、また鍋島くんの家に向かいました。
鍋島くんの家の近くで自転車を置き、道路から眺めていました。
なんだか、せっかく来たのに何もないんじゃ、ツマラナイなあと思い、しばらく鍋島くんの家の前をうろついていました。
一向に誰も出てこないから、しびれを切らして家に帰ることにしました。ただ、まだ読んでいないヤンマガとジュースと菓子を、鍋島くんの家のドアの前に置い ていきました。
なんで、そんな事をしたのかは分からないんですが、10年越しの見舞い品といった所ですかね。
僕は自転車に乗りコンビニで、またヤンマガを購入して家に帰りました。

603 名前: ◆DN4T.XLnqs :04/06/01 02:48 ID:Ny6v1XSf
【鍋島くんつづき】
僕は、家に帰ってヤンマガを読んでいました。
ピピポパパポーピピポパパポー
家の電話が鳴ったので面倒くさかったけど、電話にでました。
僕「もしもし!」
相手は無言です。
僕「もしもし?」
無言だったので、切ろうとしたら
「鍋島ですけど・・」
鍋島くんだった。どうやら、さっきの菓子とか漫画の礼を言うために、わざわざ電話をしてきたんだそうだ。
僕は、「どうして僕だって分かった?」っと聞くと、鍋島くんは、どうやら窓から眺めていたらしい。
今、何やってるのか?とか、お父さんは帰ってきたのか?とか聞きたい事は山のようにあったが、我慢した。
そしたら鍋島くんの口から、「今、暇なら、遊びにこないか?」と誘われた。あんまり行きたくなかったけど、僕は行くことにした。

612 名前:鍋島くんの話。後半その5 :04/06/01 03:02 ID:Ny6v1XSf
【鍋島くん】つづき
鍋島くんの家にやってきた。
「まあ、あがれよ」っと言われ、二階の鍋島くんの部屋にやってきた。
部屋には、さっき置いていったヤンマガと菓子とジュースがあった。
その後、鍋島くんのお母さんがニコニコしながら、ジュースとカップケーキみたいのを持ってきてくれた。
鍋島くんの部屋にはいるのは実ははじめてだ。本棚に、おびただしい本がある。最新式のパソコンもあるし、PS2もやっているみたいだ。
鍋島くんの口が開く。
どうやら、お父さんはあれから帰ってこなかったらしい。ずっと、お母さんが昼も夜も働いて養ってくれたそうだ。
鍋島くんは現在、通信の大学に通っていた。
意外にも、まともじゃないか・・と、僕は思った。
頭の禿は、あえて聞かなかった。
そして、僕が聞いてもいないのにポツポツと、話をはじめる。
話の内容は、六年の時の給食時間、放送委員だった鍋島くんの頭の上に、わけのわからない霊?みたいのが乗っていた話だ。一番、僕が気になっていた話だ。。

623 名前: ◆DN4T.XLnqs :04/06/01 03:10 ID:Ny6v1XSf
鍋島くんが言うには、その霊は、今だに肩に乗っていると言う。
どこに行くにも、ついてきて回るんだそうだ。
「お祓いはしないのか?」と聞いても、首を横にふるばかり。
僕には見えない。けれど信じざるをえなかった。。今の鍋島くんの姿が全てを物語っている。
その霊は、あの事件以来くっついてきてるそうだ。
だから鍋島くんは10年もの間、左を向くと霊と目が合う生活をしていると・・
「なんで、ついてきてるのか?」
僕の問い掛けに彼は、
「左肩にいるのは、実は、僕のお父さんなんだよ・・」

634 名前: ◆tN7gukYu2Y :04/06/01 03:26 ID:Ny6v1XSf
【鍋島話。一応おわり】僕「だって、お父さんは行方不明なんだろ??」
鍋島くんは無言。
いまいち意味がわからなかった。第一、僕がみたのはお婆さん?だと思う。どうみたって男には?みえなかった。。
納得できない。
しかし鍋島くんが言うには、なんか黒魔術?みたいので、小学六年の時にハムスターとメダカを使って、お父さんが帰ってくるように祈ったらしい。
それで、何日かしての、お昼の放送の時に、突然奴が来たんだと・・

ここからは鍋島談
大江千里の歌を流していた。
しばらくカメラ(放送室)をみていると
カメラの真ん中に黒い点みたいのが浮かんでいて、それを見ていると
その黒い点が、どんどん近づいてくるんだと・・どんどんどんどん・・揺れながら・・
ひたすら見ていると
白髪の髪を、振り乱しながら老婆がカメラから出てきて、鍋島に一言・・「父親、つれてきたよ」
鍋島くんは、それを見て泣いていたらしい。
父親はそれから鍋島くんの右肩にいるんだと・・
こっからが嘘だと思う人いるかもしれないけど・・僕もあまり信じてないけど・・
鍋島くんが言うには、お母さんが当時の愛人とお父さんを殺して、山に埋めたらしい。

635 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ :04/06/01 03:27 ID:4hJV1won
( ´_ゝ`)

636 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ :04/06/01 03:28 ID:8Ur4fdwy
終り?ROMってたけど、ν即から記念カキコ
おもしろかったです。

637 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ :04/06/01 03:30 ID:Ny6v1XSf
>>636一応、終わりですけど。これは一ヵ月前の話で、今、鍋島くんは入院しています。それで一週間前に会ったんですよ

638 名前:飛び入り暇人 :04/06/01 03:30 ID:oc3SiegR
良かったぜ、少なくともオレのクソ文より。
あぁ、やっと眠れる。

639 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ :04/06/01 03:31 ID:eObQYNvw
((;゚Д゚)ガクガクブルブル
一応待っててよかったよ・・・本当かどうかは解らんが・・・

とりあえず、現在進行形なら、鍋島の家に行って鍋島のPCから

身のまわりで変なことが起こったら実況するスレ42

http://hobby5.2ch.net/test/read.cgi/occult/1084553111/

で鍋島君と一緒に実況キボン((;゚Д゚)ガクガクブルブル

640 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ :04/06/01 03:31 ID:4hJV1won
鍋島くんがお母さんを殺さないことを祈ります

641 名前:飛び入り暇人 :04/06/01 03:31 ID:oc3SiegR
うおぅ鍋島入院かよ、おやすみ。

667 名前:鍋島くんの話 :04/06/01 04:45 ID:Ny6v1XSf
鍋島くんに、会ったその日から僕の左肩にも、なにかいる雰囲気があります。
それが何かはわかりませんが、さっき顔洗う時やなんかにも左側から、ずーっと覗かれているような・・鏡を見ないようにして、顔をあげた時に、チラッと髪の 毛が見えた気がします。
特に、さっきから強い視線を感じます。やはり、さっきの話を文章にしたのが、まずかったのですかね。

668 名前:鍋島くんの話 :04/06/01 04:49 ID:Ny6v1XSf
>>658>>659>>660>>661>>662>>663 はい。わかりました。次からはそうしますよ。
ところで、此処はオカルト板だから、なにかしら霊とかそういうものが好きな方(詳しい方、経験した方)が多いんですよね?

669 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ :04/06/01 04:54 ID:IZMBEnAS
Σ\( ̄ー ̄;)鍋島、ナンデヤネン?

670 名前:鍋島くんの話 :04/06/01 04:56 ID:Ny6v1XSf
>>669どうやら、僕の左肩に女性の霊が、憑いてるぽいんですよ。本当にさっきから気持ち悪いし。やっぱり鍋島くんが原因ですかね?鍋島く んの家からお持ち帰りしたんですかね?


天井裏

これは友人に聞いたとかではなく、マジに俺自身が体験した話
バイトで知り合った友達が、引越しをするというので手伝った。

そいつは一人暮らしで荷物もそんなにないし、引越し先も、元の家から車で30分くらいの距離な上、
俺もそいつも引越しの経験が有るので段取りは大体解っていたから、要領よく済ませることができた。
レンタカーを借り、朝から始めて夕方にはほとんど終わっていた。

その日はそいつの新居に泊まるつもりだったので、外で飯を食った帰りに酒を買ってきて、
荷解きしたり駄弁ったりしてたが、昼間の疲れが出たのだろう、
10時位にはかなり眠くなってきたので、2人とも雑魚寝ですぐに寝付いた。

夜中に天井からドタドタいう音で目を覚ましたが、眠かったのでまたすぐに眠りに落ちた。

3日後、そいつとバイトで一緒になったが(バイト先はシフト制なのだ)なんだか少し元気がない
まぁ、引越し自体は終わっても、その後手続きやら何やらで結構忙しいから、多少疲れてるのだろうと思い
仕事が終わった後で一緒に飯を食べに行った。

新居はどうだ?と水を向けると、
「あの部屋さぁ・・・(暫し沈黙)・・・あー、まだ慣れてないなぁ。」
と、ちょっと変なお返事。

俺自身は枕が変わろうとベッドが変わろうとすぐ慣れる性格なので この返答に違和感を感じたわけだが
まあ性格なんて人それぞれだし、環境の変化に敏感な奴はたくさん知っている、
こいつがそうだというのはちょっと意外だったけど、てな感じでその日は別れた。

さらに4日後、一緒に飯でも食おうと会って見たところ 明らかに顔色が悪い、なんか有ったのかと尋ねると
「あの部屋、絶対ヤバイよ。最悪だ・・・。」
と、身内の不幸を語るときみたいに深刻な顔でため息を漏らす。

明らかに洒落や冗談ではない空気をつくっていたので、こちらも半信半疑ながら真剣に話を聞いてみると、
天井裏を駆け回る音(そいつの部屋は2階建てのコーポの2階にありマス)に始まり、壁を引掻く様な音やら
照明の紐が揺れたり、お皿がカタカタ鳴ったり、ボソボソと独り言のような声が聞こえたり、
もう絶対にお化けの仕業だと言い切ってはばからない。

オレの方はというと、話を聞いた限りではどれもこれもなんだか微妙な感じだなぁ、
えらいオーソドックススタイルなゴーストだなオイ、
てな感じで最初のほうこそ友人の真剣な様子に押され まじめに話を聞いていたのが、
詳しい話を聞くにつれねずみの足音って結構大きいらしいよ、とか
もう全然信じてませんよモード丸出しの受け答えばっかりするようになっていた。

それが癪に障ったのか、そんなら家に来てみろ!と言われ、
特に用事も無かったのでそのままそいつの家に泊まる事になった。そいつの家に着いてから、軽く酒でも飲みながら
テレビ見たり駄弁ったりして何と言うことも無くすごしていたが
夜が更けゆくにつれそいつはソワソワして明らかに怯えた様子。

夜中の1時を過ぎたころだろうか、突然天井からドタドタと言う足音が!
確かにかなり大きな音で、ちょうど子供が天井裏を走り回っているように聞こえる。

正直かなり驚いた。

ハハハ、結構でかいねずみなんじゃねえの?と、俺が言い終わらないうちに
今度はどこからかボソボソと独り言みたいな声が聞こえてくる!

しかもよく耳を澄ましてみると、その声は部屋のまん満中あたりから聞こえてきてる!しかもかなり聞き取り辛いが、どうやら誰かを探しているご様子。

「(ボソボソ・・・)どこいった(ボソボソ・・・)ドコイッタ・・・」と

身の毛もよだつ様な恐ろしく低い声で、ブツブツ言い続けてらっしゃる!その声が聞こえてきたと同時に照明の紐が揺れだした。

いやいや揺れてるなんてもんじゃねぇ!
まるで指先で紐の先をハジいてるみたいに、ピッコンピッコン跳ねている!

その後もカリカリと壁を “部屋の内側から” (←これ大事なポイント)引掻く音が
ずっと続いたり(このとき独り言は止んだり聞こえたりの状態)、
ゴッゴッと壁に何か(見えないけど、たぶん頭・・・)を打ち付けるような音が響いたり。

オレは部屋の隅に突っ立ったまま固まっていた。

想像してた状況をはるかに超えてんだもの!この部屋の中に、姿は見えないけど確かに誰かいる。姿は見えないけど。

しかも何か(誰か?)を探していて、でも見つからなくて、
かなりイライラしている様だ。姿は見えないけど。はっきりそれが解る。スガタハミエナイケド。しばらくして音は止み、紐も動かなくなった。それでもオレは 固まったまんま。

目だけキョロキョロ。部屋の中を舐めるように眺め回し続けていた。
今にもソレがまた出てくるんじゃないか、と身構えて体ガチガチ。固まったまんま。友人が「な?マジだったろ?」とボソリと言った。
異議なし。マジです、これはマジでやばいです。

その後、ファミレスに緊急避難。

言ってはいけないとわかっていたけど、ついポロリと本音が出た
「お前良く1週間もあんなトコにいたな。」

「いや、最初はそんなに酷くなかったんだけどな、だんだん酷くなってきてんだよ、 イ ラ イ ラ が 。」友人は、すぐにでもあの部屋を出たいといっ た。そりゃそうだろう、でも金が無い。
気の毒だとは思うが、オレも生憎と金を貸せるほど余裕は無かった。
そう言うと
「いや、金は自分で稼ぐ。頼みたいのはソレじゃない」と言う。
話を聞くと、夜家に居たくないのでコンビニの深夜勤務のバイトをはじめることにしたそうだ、
「昼間だけだったら我慢できると思ってたんだが・・・」

どうもだんだん酷くなってるようで、あの部屋に居るといつ出てきてもおかしくない気がして恐ろしい、
眠れない、そこで昼間だけでいいから俺のうちで寝させてほしい。ということだった。

もちろんオレも一人暮らしだし、昼間は大体家を空けるから何の不都合も無い、
しかもあんな体験をした後だ、二つ返事でオッケーした。

「でもさ、まだ入居して1週間だろ?不動産屋に文句言えば別の部屋探してくれたり、
全額じゃなくっても少しくらい金戻ってくるんじゃねえか?」と言ってみた。

あれだけ強烈にはっきりと、得体の知れないものがお出ましになっているのだ、
確実にあの部屋で何か事故が起こっているはずだ、
そういうのは新しい入居者には告知しとかなきゃいけないと言うような話を聞いたことがあるからだ。

「3日前に不動産屋には言った、大家のところにも行ってみた」
あの部屋で誰かが死んだとか何か事故が起こったことは今まで一度も無い、
変な事を言って来たのも友人が始めてだ、とかなり不審がられたそうだ。

「出てくのはかまわないが、契約書にも有るとおり、
退去の1ヶ月前までには出て行くことを伝えないといけない決まりだから、
来月の分の家賃は払ってもらうときっぱり言われた」と、忌々しそうに友人は答えた。

何かを隠しているようにも見えなかったと言う。「それに、もし何かあったとしても、知りたいとは思わない」と友人は言った。

それはなんとなく解る気がする、実際のところあそこで何があったのか突き止めようとか、
坊さんとか霊能者みたいな奴を呼んで御払いをしてもらおうとか言う考えは露ほども起きなかった。

とにかくかかわり合いになりたくない、できるだけ早く縁を切って、記憶からも消去してしまいたい
きっとそういう気持ちなんだろう。気持ちは良くわかる。
そして実際アレはそんくらいヤバイものだ、それは確実だ。

それから友人は働きまくり、2ヶ月ほどで30万近くためた。
昼間俺のうちで寝る以外はずっとバイトをしていた。

その間、あの部屋に服なんかを取りに戻ったとき(当然昼間)、
家にあった食器が、すべて粉々になっていたのを発見したり、
大家から電話がかかってきて、 “夜中に” わめいたり暴れたりするのをやめろと言われたりしたみたいだが、
あまり気にしないように勤め、黙々と働き続けた。(事情を知ってるオレにだけは、報告みたいな感じで教えてくれた)

当然かなりやつれたが、金が貯まったときはほんとにうれしそうだった。引越しの日、当然今度も俺が手伝うことになった。

今回は確実に、日の光のあるうちに引越しを済まさなければいけない、
もう一人に声をかけ手伝ってもらうことにし、(友人Bとでも呼んでおこうか、こいつはその部屋の話は何も知らない)

前以上に段取り良く、要領良くすすめ、昼過ぎにはほぼ終わらせることができた。

引越し先の家から、件の部屋に戻り、不動産屋と大家の立会いの時間まで部屋を掃除していた、
1Kの部屋に3人がかりだったので掃除はすぐに終わった。

ここでオレに魔が差した。2ヶ月が経ちあの恐怖が薄れていたのだろうか、3人居るから気が大きくなったのか、それとも明るい太陽のせいか。

お札だの、不自然な髪の毛の束だの、血の染みだの・・・原因となったものが何か無いか探してみようと思ってしまったのだ。
友人もしぶしぶ付き合ってくれた。

引越しの住んだガランとした1K、探すような場所はそう多くない。
押入れ、天袋、さらには畳を一枚一枚持ち上げてまでチェックしたが、何も無い。(友人Bには意味がわからないまま手伝わせた)

最後に天袋の隅っこにあったはめ込み式の板をはずして、天井裏を覗いてみることにした。

しかし、いくら昼間とはいえきっと天井裏は真っ暗な闇が広がっているに違いない、
それを想像すると、あの夜の恐怖がよみがえりさすがにちょっと腰が引ける。

そういう訳であるから、ここは何も知らない友人Bの出番ではなかろうか、と考えた私は
友人Bに懐中電灯を持たせ、天井裏を覗いて貰った。
幸い、童心あふれるB君は嬉々として引き受けてくれた。・・・・・「へー、天井裏ってこーなってんのカー、んー、別に何もねーぞ?ん?あっ!待って、なん かあった、なんだろあれ?」

そう言うとBは天井裏の奥まで入っていってしまった。
にわかに不安になる俺と友人。そして戻ってきたBの手にしていたもの・・・それは・・・“位牌”  そうです、あの位牌です。
仏壇においてある、あの位牌です。
位牌は仏壇に置くものです、天井裏に置くものではありません。
でも有ったんです、天井裏に。位牌が。B君の手にしている、埃まみれのそのブツを見つめたまま、3人とも凍りついてしまった。

元気があれば何でもできるB君も、さすがに元気を無くしていた。
どのくらい固まっていたのだろうか。とりあえずこれは、ちょっと本気でヤバイなぁ・・・、
と考えるくらいの冷静さを取り戻し、未だ呆けたようにぢっと手を見るB君に、
とりあえずその物体から手を離してみてはどうか、と提案してみた。

そして、B君がその位牌を床に置いた瞬間!ドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタッ・・・!!!!!天井裏を、狂ったように駆け回る音が、がらんどう の部屋に響き渡った・・・!!!全身の毛が、総毛立った。

転がるように、外にまろび出た。Bも慌ててついて来た。
外に出て、太陽の光に包まれてもなお、オレと友人の肝は冷えたままだった。
藪を突っついたら、蛇が出てきた。激しく後悔した。その後やってきた不動産屋と大家に、友人は食って掛かったが、
不動産屋と大家は、最初は相手にしなかった。
それどころか、友人に変なものを持ってきて因縁をつけるな、みたいな言い方をした。

どうやら友人を、相当胡散臭い奴だと思っているようだった。
しかしオレと友人Bが援護して、ようやっと友人の言い分を信じたようだ。

この物件で、過去に事故は起きていない、それは本当だ、
しかし友人のすぐ前の入居者だった人は、家賃を滞納して行方をくらましていたそうだ。

このご時世で、そういうことは稀にあるし、そんなことを次の入居者に報告しておく義務は無いので、言ってなかったが。
ひょっとしたらその人が置いていったのかもしれない、等と言った。

結局その位牌は、大家が預かって、お寺かどっかで供養してもらうことになり、
その部屋も一応御払いしてもらうことにすると言っていた。

友人はその後、新しい家で何事も無く暮らしている。夜もぐっすり眠れているようだ。
オレにも別に、特に変わったことは起きていない。
しかしあの夜のことを夜中に思い出したりすると、ちょっと寝つきが悪くなる。


女の子

私は職業柄、深夜遅くまで自宅で作業している事が多い。
そんなある日の深夜、ふと窓に何かがぶつかる音がした。
夏だったら私の自宅は田舎なので、カナブンか何かだろうと思うが、
その時の季節は冬だ。不審に思った私は部屋の換気もかねて、
窓を開けて外を見てみる事にした。

家は一軒屋なのだが、その門の前に女の子が背を向けて立っている。
年端は小学生高学年といったところだろうか。夜中といっても、
とっくに1時は回っているし、歩ける距離にコンビニも自販機さえない。
その時、俯き加減だった女の子が突然こちらを振り向いた。目が合った。
流石に気味が悪くなった私は愛想笑いをして、窓を閉め、寝る事にした。

少し恐怖はあったものの、心霊の類に遭遇した事の無い私は
そのまま眠りにつき、そして何事もなく朝を迎える。
昨日の子は何だったんだろう…親とケンカでもしたのかと思いつつ、
カーテンを開け、再び門の前を覗いてみる。

すると窓には無数の子供の手形がつけられていた。それらは全て内側からだった。
窓にうつりこんだ部屋の中には、その女の子が立っていた。


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