Archive for 6月 3rd, 2010

開聞トンネル

私が大学生だった頃、友人数名と毎年お盆前に肝試しに行くのが お決まりになっていた。

鹿児島でメジャーな心霊スポットの一つに開聞トンネルがある。

その時は、逆にメジャーすぎて行ったことのなかった そのトンネルに行ってみようということになった。

メンバーとしては男三人と私と私の友人の五人。

ちなみにこの五人にはまったく霊感はない。

鹿児島市ないから二時間ほどかかるのだが、その間稲川淳二のDVDを見たりしながら 賑やかにむかっていた。

午前2時過ぎにトンネルに到着。
ゴルフ場のそばにひっそりと真っ黒い口をあけていた。

特に霊感のない私たちは、一度車でなかを通り抜けることにした。
なんとなくお決まりな感じで 中でライトを切ってみたり クラクションを鳴らしてみたりするも 何も起きず そのまま反対側へ。
そのさきは山の中に続くような道だったために 土地勘のない私たちは引き返すことにしました。

でもせっかくなので 懐中電灯を持って 中を歩いてみようと男の子たちが言い出したので 歩くことになりました。

その当時私はそのメンバーの中の一人に恋をしていたので きゃーきゃー言いながら寄り添うように歩いていました。

ちょうど中程まで来たとき、前から別のグループが歩いてきました。

お互いかなりびびりましたが 人間だとわかって 笑いあいながらすれ違いました。

特に何もないままトンネルを抜け、雰囲気を満喫できた私たちは帰ることにしました。

コンビニによったり 車内で話をしたりしながら帰っていると、前方で人だかりができている所がありました。

なんだろうと思い ちょっとよってみることにしました。

ところが 樹の影で一瞬見えなくなった間に 人だかりは忽然と消えていました。

怖かったのですが近くまで行くと 車がガードレールに突き刺さっていました。

中には先程であったグループが乗っていました。

幸いたいした怪我はなく 救急車とJAFを手配して 一緒に待つことにしました。

どうして事故を起こしたのか聞くと、突然誰かが飛び出して来たので、避けようとして事故になったとのことでした。

私は気になったので、他の野次馬の人たちはどうなったのか聞きました。

すると その人たちは真っ青になりながら そんなひと達は見ていないとのことでした。

よく考えると、こんな田舎で午前3時半過ぎに、あんなにたくさんの人が集まってくるわけがありません。

そのあと安全運転で帰ったのは言うまでもありません。


淋しい

ある雪山に助手と撮影に行った。雑誌の仕事だった。

撮影何日か目に助手が怪我をした。
まだ予定枚数撮れてないので、雪山を降りる事は出来ず撮影続行。
助手の怪我は悪化し、何日後かに助手は死亡。

それでも仕事を終えてなかったので山を降りる事が出来ず泊まっていた山小屋の側に助手を埋め、一人で撮影を続けた。

朝、カメラマンが目を覚ますと何故か助手の死体が横にある。

「埋めたはずなのにな…」とまた助手の死体を埋めて撮影へ。

これが何日も続くので、さすがにおかしいと思い、最終日自分の寝姿が写る位置で連続写真が撮れるカメラを設置し、寝た。

次の朝、やはり助手の死体は自分の横にあった。そして下山した。

会社に戻ったカメラマンは、昨夜山小屋に設置したカメラのフィルムを自分で現像した。

そこに写っていたのは、起き上がり、寝袋から出、山小屋から出、助手の死体を担ぎ、自分の横に置く、自分の姿だった。


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