Archive for 8月, 2010

生きたい願望

大学生になり、僕は実家を離れ下宿しながら大学へ通っていた。
人一倍オカルト好きでありさらに人一倍怖がりでもあった僕は、一人暮らしの生活に多少なりの希望と不安を抱いていた。
……のだが、心霊現象などというイベントはそうそう起きず、大学生活を満喫していた。

事件は大学生活二年目の秋に起こった。
その日、癌で療養中だった父の危篤の報を受けた僕は、着の身着のまま、新幹線へ駆け込んだ。
実家まで最短でも5時間という距離だったので最後の期に間に合うかどうか。
とにもかくにも急行せざるを得ない状況であった。
そのとき、新幹線の中では、窓際の席に座っていたのだが、いつの間にかとなりに人が座っていることに気がついた。
次は終点であるし、どの駅で乗ってきたのかも分からない。
僕は多少不審に思いつつも、終点のアナウンスが聞こえたので降りる準備をしてから出口側の人の列に並んだ。
背後からちらとその人物のほうを見てみたのだが、まだ立つ気配はない。
出口のドアが開くと人の流れが動き始めた。もう一度振り返ってみるがその人物はまだ動こうとしない。
僕はそのまま車両から降り、改札出口へ向かう途中、その人物が気になりホームから自分の座っていた席をもう一度確認してみた。
まだいる。
前方を見つめてじっと動かない。

しかして、そこにいた人物には見覚えがあった。
何故、後姿だけでも気がつかなかったのか。
その人物は父だった。

そういえば、僕が所属しているオカルト同好会でこんな話題があった。

『ドッペルゲンガーについてだが、本人のそれを見た者は死ぬと言われている。
が、実はそうではない。
本人がドッペルゲンガーを認知しようとしまいとそれは関係なく、ドッペルゲンガー現象が発生したときその人は死ぬことが運
命付けられている。なぜならドッペルゲンガー自体が、その人の深層で意識している死、まぁつまり人間の自覚しない危機察知
能力によって知覚された死、から分身を造り出しているからだ。
つまり、まだ生きたいという願望をそこに投影するわけだ。』

病院に着くと父は僕の到着を待っていたかのように、その五分後息を引き取った。
危なくなると何度も母親が声をかけたそうな。僕が来るまで待つように、と。

—その後、葬儀の前日だったか。僕は父の声を聞いた。
とても不鮮明で、口に綿をつめながら発音したような声だった。
なんと言っていたのか、はっきりと聞き取れなかったことを今でも悔やんでいる。

書きながら気がついたので、誰も聞いちゃいませんが蛇足ながら勝手に補足。
綿をつめたような発音と表現したけど、事実そうだったのかもしれない。
遺体を保存させるために口や鼻に綿をつめると思う。
聞き取れなかったのは、そのせいだったのかもしれない。

ちなみに、小説調にしてあるため脚色は入ってますが実話です。


髪の毛

ある夏休みの出来事。
武(仮名)君はどうしても欲しいゲームソフトがあったので
お父さんにお願いしてみたのだが断られ、それでも諦めきれず
しつこく食い下がっていると、お父さんの方も段々イラついて
きたのか「駄目だって言ってるだろう!夏休みだからって何時
までも夜更かししてるんじゃない!早く寝なさい!」と怒られて
しまい引き下がるごとにした。
部屋に戻ったものの諦めきれない気持ちが次第にお父さんへの
不満へと摩り替っていき、いつしか「お父さんなんて死んじゃえ」
と思い始めた。
そのとき以前クラスメイトが話してた呪いの掛け方を思い出し
やってみる事に。
それは髪の毛を使う方法だった為に両親の寝室に忍び込んで
お父さんの髪の毛を手に入れ部屋に戻り、聞いたやり方を思い出
しながら実行してみた。
やる事をやったのですっきりしたので、その日はそのまま眠りに
ついた。
翌朝、目が覚めて冷静になると「大変なことをしちゃった、お父
さん死んじゃってたらどうしよう。」と思い始め、恐る恐る食卓
へと行くと何時もどおりお父さんが新聞を読みながら朝食をとって
いたのでホッとした。
よく見るとお母さんが居ないので「まさかお母さんの髪の毛と
間違っちゃったの?」と不安になり、お父さんに「お母さんは?」
と聞くと「ゴミを出しに行ってるよ」と言うので再びホッとした。
そこへお母さんが蒼白い顔色で戻ってきて「お向いの田中(仮名)
さんの大学生の息子さんが今朝見たら亡くなってたそうよ、この
前会ったときは、とても元気だったのに。」


怖いmixi

友人から聞いた実話。

mixiって知ってるよね?
中には何百人もマイミク作っている人もいるかも知れない。
実際に体験したのは友人のマイミクなんだけど、
そのマイミク氏(以下X氏)もミクシィを毎日のように活用して徐々に友達を増やしていった。
ある日、X氏のマイミクの一人が突然、失踪したらしい。
そのマイミク(以下Y氏)は職場に行くと告げたきり、誰にも言わず失踪した。
それをX氏が知ったのは一週間後。
ただし間接的に聞いただけだったし、さして仲がよかった訳でもない。
彼のトップページを覗いてももちろん更新されていないし、
Y氏について話題にする者も特にいなかったので、
X氏はいつしか失踪のことは忘れていた。
そんな、ある日。
mixiでY氏の日記が更新されていた。
X氏は彼が帰還したのだと思い、暇つぶしにY氏の日記を閲覧する。
他愛のない内容だが、日記だからそんなものだろうと思っていた。
マイミクが数人程度のY氏にコメントをつける者もいない。
失踪以前と変わったといえば、日記をほぼ毎日つけるようになった事だ。

一ヵ月後、X氏が何気に新聞を開く。
お悔やみ欄にはY氏の名前が記入されていた。
まだ三十代前半。珍しい名前なので間違いないという。
X氏は慌ててmixiにアクセスしたら、
なんと死んだはずのY氏の日記が更新されていた。
タイトルは「まぬけ」
X氏は戦慄した。コイツは一体誰なんだ?
あまりに怖くてX氏はそのままmixiを退会したのだと言う。

友人はX氏の突然の退会を不審に思って、
彼のケータイに電話して、この話を聞いたらしい。
その内、X氏とも縁がなくなった友人だが、
噂によれば、そのX氏も数日後に原因不明の失踪をしてしまったらしい。
それ以降は知らない。

ミクシィはそんな都市伝説なんかより、
名前だけでOR写真や何気ない日記から、読んでけば住んでる場所、職業、勤め先、家族構成まで、すべてが他人にバレるのが怖い。
知り合いが「家建てました。お金かかりましたのよ、建物だけで7千万ですの、おほほ」ってゆー日記書いて写真うPしたら、
ちゃねらーのネットウォッチ住人の何人かが家まで行って、
「玄関に、日記にあったフラワーバスケット発見!」とか、
「旦那さん〇〇の社員なのねー」とか書いてて寒気した…


詳しくはこのURL

このお話はとあるサークルの飲み会からはじまります。

僕は大学の友達・鈴木君に誘われ、男10:女10の飲
み会に人数あわせでお呼ばれされました。 鈴木君は仲間
内での飲み会だったのであろう、大変はしゃいでいました。
僕は彼ら彼女らと共通の話題もなく、どんどん端に追いや
られていきました。そこには周りとは違う雰囲気のT君が
座っていました。僕も黙って飲むのはあまり好きじゃなか
ったのでT君と会話をしてみることにしました。
T君は話してみると、ごく普通の「よくいるよそんな暗
めなヤツ」でした。彼もまた人数あわせの一人。彼の趣味
はインターネットで有名な巨大掲示板の閲覧・書き込み、
そして、まとめることだそうです。
そこで、こんな話を聞きました。それは、ごくごくまれ
に板違いで同じIDが存在するとの内容で、今、それを彼
は集めているとの事でした。一つIDを適当に作り、その
IDをひたすら探し回ってどんな発言しているか閲覧、時
にはまとめたそうです。彼が言うにはこのIDは掲示板上
での名前であり、同姓同名の人を探すのと同じだという。
最近見つけたIDの書き込みは、独り言?の書き込みが
多く、でも誰かと会話している様な書き込みだそうです。
そして、決まって最後は「詳しくはこのURL」しかし、
そのURLはいつもサーバが見つからなかったが、二日前
に始めてジャンプできたそうです。とんだ先は何も書かれ
てない真っ黒なページだったそうです。

時間も随分とたち、終電を逃した僕は、比較的ウチが近
かった、T君のウチに泊めてもらうことにしました。そこ
でも再び二人で飲みなおし、いつしか眠ってしまいました。
ふと目を覚ますと部屋は暗く、T君がPCのディスプレ
イに向かって座っていました。僕はまだ眠かったので再び
眠りにつこうと思い目を瞑りました。
すると、
「クスクス・・・ ククク・・・」
「アハ・・・ ハハハ・・・」
笑い声に似た音が聞こえました。
そーっとT君を見てみると先ほどとは違う表情のT君が居
ました。ディスプレイに目を移してみると、真っ暗なバッ
クに赤い鳥居が描かれていました。何か嫌なものを見てし
まったような気持ちになり眠ったふりをすることにしまし
た。
次の瞬間
「うひゃひゃ」
「うひゃひゃひゃひゃひゃ」
「うひゃ」
「うひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ」
「死ね~、死ね死ね~~」
「何処までも着いて行くからな~~」

僕は気を失い、T君の眠った顔を横目に逃げるように帰宅
しました。
URLは自己責任でお願いします。


校舎裏の彼女

文章下手なので読みづらいと思いますがご勘弁のほどを。

僕が中学3年生の頃転校をしたんですが、その転校先の学校で酷いいじめを受けた。
「女みたいな顔だ」「チビ」と最初はそんな感じでからかわれていたんだけど
言い返さなかったりやり返さなかったりした自分がいけなかったんだと思うんだけど
次第にエスカレートしていった。
ある日いじめグループにトイレで囲まれ無理やりフェラチオさせられ
口に出されたそれを飲まされた。
事が済んでグループが去った後僕は校舎裏(滅多に人が来ない)まで行ってゲーゲー吐いた。

しばらくその場で泣いていたら、ふと視線を感じ
顔を上げると下級生の女の子(バッジの色でわかる)が立っていて「大丈夫?」と心配してくれた。
僕は「大丈夫」と答えその場で黙って座っていた。
チャイムが聞こえてきたが戻る気はなくそのままでいると、女の子も僕の隣りに座り戻ろうとはしない。
「授業始まっちゃうよ?」と言うと女の子は「いい」と言い。僕に「何で泣いてたの?」と聞いてきた。
僕は正直にいじめの事を話しました。
その子が優しく見守り相槌を打ってくれるので、話しているうちにまたぼろぼろと泣けてきて
「もう死んじゃいたい」と漏らしてしまった。
すると女の子は「死んでも辛いことは変わらないよきっと」と言い僕の頭をなでながら「生きてた方がずっといいって」
と軽く笑うと「私もいじめにあっているけど頑張ってる」と言いました。
同じ境遇の人なんだと思ったら安心と言うか仲間意識と言うのかよくわからないけどすごく暖かく感じました。
何かあったらまたこの場所で話しようという事になりその日は別れました。

その後も僕へのいじめは続き(トイレでの出来事ほど酷いのは減りましたが)、その度に校舎裏へ行きました。
行くと必ず女の子もいて(後から来ることもありました)話をしました。
僕も彼女もなるべく暗い話題を避けて昨日あった面白い事や思い出話などをしていました。
そこで彼女と話すのが何よりもの救いであったのだと思います。

いじめグループが仲間割れしたのをきっかけに徐々に徐々にといじめも減っていき
(それでも校舎裏へは顔を出していましたが)卒業も間近に迫りました。
その頃には僕は彼女の事が好きになっていました。
「卒業式の日ここで会える?」と言うと「いいよ」と言ってくれました。

しかし卒業式の日その場所へ言っても彼女はいませんでした。
しばらく待っても来ない。
でも、どうしても会って話がしたかった僕は職員室に行くと2年生の先生を訪ね
「○○(比較的珍しい苗字でした)さんは今日欠席してますか?」と聞く。すると先生は「○○って何年生の?」
「2年生です」
「ええっとちょっと待って・・・いたかなそんな名前の生徒は」と言ってしばらく名簿を調べていました。
「やっぱりいないな~。ほんとに2年?」
「間違いないと思うんですが・・」
「うーん・・3年前くらいにそういう名前の生徒いたけどね・・あの子亡くなったしな」
と語尾を曖昧にしていました。

結局彼女とは会えませんでした。
彼女が幽霊だったのか何だったのかはいまだにわかりません。
でも僕は彼女に心より感謝し、今でも親友だと思ってます。


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